平成8年11月から9年10月までの間に、所管庁から物品管理職員の管理する物品の亡失又は損傷についての通知を受理したものは7,196件661,796,306円である。これに繰越し分25件7,831,321円を加え、処理を要するものは7,221件669,627,627円であり、そのうち上記の期間内に処理したものは7,170件628,710,655円である。
処理を要するもの及び処理したものの所管別内訳は、次表のとおりである。
処理したもののうち総理府の金額が多いのは、主として、防衛庁において訓練中又は試験中に高額な物品の亡失又は損傷があったことによるものである。
処理したものの内訳は次のとおりである。
〔1〕 物品管理職員に弁償責任がないと検定したもの | 1件 | 1,117,664円 |
〔2〕 物品管理職員が物品の管理行為について善良な管理者の注意を怠ったことによるものではないと認めたもの | 1,832件 | 569,583,756円 |
〔3〕 郵政省の切手類管理職員の管理する切手類が損傷したもので、切手類管理職員の故意又は重大な過失によるものではないと認めたもの | 5,088件 | 204,449円 |
〔4〕 物品管理職員の管理する物品が亡失し又は損傷したことによって生じた損害の全額が既に補てんされているもの | 249件 | 57,804,786円 |
物品管理職員に弁償責任がないと検定したものは総理府の1件1,117,664円である。これは、防衛庁の物品管理職員が航空燃料を払い出すに当たり、給油作業者の報告等により錯誤に陥り、本来開放すべきでない燃料タンクのバルブの開放を命じたため航空燃料が流失したもので、給油作業者の報告内容、当時の作業状況等から物品管理職員に重大な過失はなかったと認めたものである。