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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成10年9月

公的宿泊施設の運営に関する会計検査の結果について


(1)検査の要請の内容

 会計検査院が、衆議院より会計検査及びその結果の報告を求める案件として要請を受けた内容は以下のとおりである。

1 検査の対象

 次に掲げる機関が設置運営する宿泊施設(運営を委託しているものを含む。)
  厚生省(社会保険庁)
  郵政省
  雇用促進事業団
  簡易保険福祉事業団
  年金福祉事業団

2 検査の内容

  施設の設置状況
  施設の運営状況
  運営のあり方についての調査検討

(2)検査対象とした公的宿泊施設

 厚生省(社会保険庁)、郵政省、雇用促進事業団、簡易保険福祉事業団及び年金福祉事業団(以下これらを「設置者」という。)が設置した次表に示す宿泊設備を備える各施設(以下本報告書において「公的宿泊施設」という。)を対象として検査を実施した。
また、公的宿泊施設の中には宿泊施設以外の施設・設備を併せ持つものがあるが、検査要請の内容に基づき主として宿泊機能に着目して検査を実施した。
公的宿泊施設の具体的な施設名称等を巻末の参考3に示した。

設置者 施設種別 検査対象箇所数
厚生省(社会保険庁) 健康保険保養所
健康保険保健福祉センター
船員保険保養所
船員保険福祉センター
厚生年金会館
厚生年金休暇センター
厚生年金健康福祉センター
国民年金健康保養センター
国民年金会館
国民年金健康センター
25
11
31
4
21
16
23
48
2
7
小計 188
郵政省 郵便貯金会館
郵便貯金総合保養施設
15
2
小計 17
雇用促進事業団 勤労者職業福祉センター
勤労者福祉センター
勤労者野外活動施設(B型)
勤労総合福祉センター
全国勤労青少年会館
中小企業レクリェーションセンター
勤労者リフレッシュセンター
4
2
32
25
1
6
1
小計 71
簡易保険福祉事業団 簡易保険保養センター
簡易保険会館
79
2
小計 81
年金福祉事業団 大規模年金保養基地 13
合計 370
(備考)1. 簡易保険保養センターのうち、層雲峡簡易保険保養センター(北海道)は、改築休業中につき調査が困難なため、検査の対象から除いた。
2. 長野厚生年金健康福祉センターサンピア佐久、日光霧降郵便貯金総合保養施設、伊勢志摩郵便貯金総合保養施設(仮称)及び勤労者リフレッシュセンターは検査の対象としたが、平成8年度は開業前なので特に断りのない限り集計等からは除いた。

(3)検査の方法

 設置者及び設置者が施設の運営を委託している公益法人から各種資料の提出を受け、説明の聴取等を行った。また、検査対象とした公的宿泊施設370施設については、設置者から各施設ごとの調査票の提出を受けて、設置運営に関する事項を統一的に調査するとともに、その17.5%に当たる65施設については、現地に職員を派遣して実地検査を行った。
また、官公庁、各種団体及び研究機関から説明を受けたほか、関連する統計や資料、文献を参考とした。
さらに、公的宿泊施設が管内に所在している292市町村の観光主管課等を対象としてアンケート調査を実施し、これらの施設に対する認識を調査した。
なお、収支等のデータの統一を図るため、計数は原則として4〜8年度(末)のものを用いてある。

(4)検査の実績

 本要請に係る公的宿泊施設の検査の施行状況は以下のとおりである(詳細は付表1参照 )。

・検査期間 4月末〜9月末  
・従事調査官等 15人  
・実地検査期間 5月中旬〜7月下旬  
・実地検査箇所数 68箇所
 
    (社会保険庁、雇用促進事業団本部及び年金福祉事業団本部を含む。)
・実地検査人日数 136人日