所管、会計名及び科目
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国土交通省所管 一般会計
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(組織)国土交通本省(平成11年度以前は建設本省)
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(項)住宅建設等事業費
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財務省所管 産業投資特別会計(社会資本整備勘定)
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(項)改革推進公共投資住宅建設等事業資金貸付金
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部局等の名称
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国土交通本省(平成13年1月5日以前は建設本省)
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千葉県ほか5府県
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補助の根拠
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予算補助
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事業主体
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府1、県2、市10、町2、計15事業主体
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補助金等
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(1)
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公営住宅等供給促進緊急助成事業費補助金
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(2)
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公営住宅供給促進緊急助成事業無利子貸付金
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補助金等の概要
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公営住宅等の効率的な供給の促進を図ることを目的として、土地の取得費の一部を助成するために補助金等を交付等するもの
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公営住宅等が建設されていない団地
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21団地
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上記の土地に係る国庫補助金等の額
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(1)
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70億3859万円
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(平成10年度〜14年度)
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(2)
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5318万円
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(平成13年度)
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計
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70億9178万円
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(平成10年度〜14年度)
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国土交通省では、公営住宅等供給促進緊急助成事業費補助金交付要綱(平成10年建設省住備発第150号建設省住宅局長通知)に基づき、平成10年12月から15年3月までの間に取得した、公営住宅又は特定公共賃貸住宅(注1)
(以下、両者を併せて「公営住宅等」という。)の建設用地(以下「公営住宅等用地」という。)の取得費について、公営住宅等供給促進緊急助成事業費補助金(以下「緊急助成事業費補助金」という。)を事業主体である地方公共団体に対し交付している。
また、同省では、公営住宅供給促進緊急助成事業無利子貸付金貸付要綱(平成14年国住備第238号国土交通省住宅局長通知)に基づき、14年2月から15年3月までの間に取得した、公営住宅の建設用地の取得費について、公営住宅供給促進緊急助成事業無利子貸付金(以下「緊急助成事業無利子貸付金」という。)を事業主体である地方公共団体に対し貸し付けている。そして、この緊急助成事業無利子貸付金の償還期間を5年としていて、貸付金償還時に償還金に相当する金額を補助することとなっている。
緊急助成事業費補助金及び緊急助成事業無利子貸付金(以下、両者を併せて「緊急助成事業費補助金等」といい、これに係る事業を「緊急助成事業」という。)は、景気対策の一環として、10年度第3次補正予算において予算補助制度として創設されるなどしたものである。そして、公営住宅等用地の取得等に要する費用については公営住宅法(昭和26年法律第193号)等では補助対象外とされているが、地価の高騰等により用地取得が困難な都市の既成市街地で、地方公共団体が緊急に用地を取得して公営住宅等を建設し供給する場合において、特例的に、土地の取得費の一部を助成することにより、公営住宅等の効率的な供給の促進を図ることを目的として交付等されたものである。
事業主体は、緊急助成事業費補助金の交付を受けようとするときは、各地方整備局長等に交付申請を行うこととなっている。
そして、交付申請に当たっては、補助対象となる公営住宅等用地の取得に先立ち、その用地に建設される公営住宅等の戸数、住戸規模、戸当たり建設費等についてあらかじめ計画することとされている。また、交付申請書の添付書類として、「公営住宅の建設開始までのスケジュール表」(以下「事業計画」という。)を作成して提出することとなっている。
なお、緊急助成事業無利子貸付金の貸付申請に当たっても、同様の手続を執ることとなっている(以下、緊急助成事業無利子貸付金の貸付けについても「交付」という。)。
緊急助成事業費補助金等の額は、所定の方法により算定される額を上限とした土地の取得費等を対象事業費とし、これに2分の1あるいは3分の1以内の率を乗じて算定することとなっている。
前記のとおり、緊急助成事業の目的は、緊急に公営住宅等用地を取得し、公営住宅等を効率的に供給することによって達せられるものである。
他方、国土交通省では、17年8月、公営住宅をはじめとする公的賃貸住宅等(注2)
の整備・管理に関する国としての基本的な方向を定めた「地域における住宅に対する多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する基本的な方針」(平成17年国土交通省告示第739号)を策定している。これによれば、住宅の総数が世帯数を大きく上回ってきていることや少子高齢化が急速に進行していることなどから、公的賃貸住宅等の整備に当たっては、当該地域における住宅の需要及び既存住宅などの住宅事情等を的確に把握した上で、新規の建設、建替え、既存住宅の改良など適切な手法を選択することが必要であるとして、公的賃貸住宅等の整備方針の転換を図ることとしている。
このようなことを背景として、有効性等の観点から、緊急助成事業費補助金等の交付を受けて取得した土地について、地域の住宅事情等を踏まえた公営住宅等の効率的な供給がなされているかなどに着眼して検査した。
北海道ほか23都府県(注3) における106事業主体が交付を受けた緊急助成事業費補助金等計644億7593万余円(緊急助成事業費補助金618億9556万余円、緊急助成事業無利子貸付金25億8037万円)を対象として検査した。
検査に当たっては、検査の対象とした106事業主体が取得した土地の利用状況等について、補助金交付申請書及びその添付資料等の提出を受け、また、実地に現場に赴き事業主体から直接説明を受けるなどして検査した。
検査したところ、上記の106事業主体のうち、千葉県ほか5府県(注4)
における15事業主体において、公営住宅等用地として21団地分計約157,500m2
の土地を取得したが、緊急助成事業費補助金等の交付申請時に作成した事業計画における建設開始予定時期を経過するなどしているのに、公営住宅等の建設に着手しておらず、公営住宅等の供給がなされていない事態が見受けられた。また、これらの土地については、住宅事情等を踏まえた公営住宅等の建設の必要性の検討や建設の計画の見直しなどを行っていない状況となっている。
そして、これらの公営住宅等が建設されていない土地に係る緊急助成事業費補助金等の額は、計70億9178万余円(緊急助成事業費補助金70億3859万余円、緊急助成事業無利子貸付金5318万余円)となっていた。
A県では、平成11年度、12年度及び13年度に、公営住宅の建設に係る土地として3団地分計約45,300m2
(用地取得契約額等計59億5071万余円)をA県土地開発公社から取得し、緊急助成事業費補助金計29億6495万余円の交付を受けている。
しかし、上記の土地については、事業計画において、それぞれ14年度、16年度及び17年度から建設工事を開始することとしていたが、18年8月現在においても、当該用地は空地のままで公営住宅は建設されておらず、住宅事情等を踏まえた検討も十分に行われていなかった。
上記の事態は、公営住宅等用地として取得した土地について公営住宅等が建設されていないため、事業の趣旨に沿った土地の利用がなされておらず、また、住宅事情等を踏まえた公営住宅等の建設の計画の見直しも行われていないなど、改善の必要があると認められた。
このような事態が生じていたのは、事業主体である地方公共団体における近年の厳しい財政状況等にもよるが、事業主体において、住宅事情等を踏まえた建設の計画の見直しなどを行っていなかったこと、また、国土交通省において、土地取得後の公営住宅等の建設状況を把握しておらず、事業主体に対し当該地域の住宅事情等を踏まえた適切な指導を行っていなかったことなどによると認められた。
上記についての本院の指摘に基づき、国土交通省では、18年9月に、都道府県等に対して通知を発し、緊急助成事業費補助金等の交付を受けて取得した土地について、当該地域における住宅需要及び既存住宅などの住宅事情等を踏まえた公営住宅等の供給が行われるなどするよう、次のような処置を講じた。
ア 公営住宅等の建設が事業計画より遅延するなどしているものについて、各事業主体において、財政状況、既存住宅の活用等も勘案の上、公営住宅等の建設の必要性等を再検討させることとした。
イ 再検討の結果、事業主体において公営住宅等の建設が必要と判断した土地については、合理的な住戸規模、戸数、建設予定時期等とするよう公営住宅等の建設の計画を新たに策定させるなどして、その実効性が確保されるようにした。
ウ 公営住宅等の建設を行わないこととした土地については、緊急助成事業費補助金等相当額を事業主体が返還するなどの対応方針を決定させることとした。
エ 国土交通省において、上記アからウについて的確に把握するため、それぞれの実施状況を報告させ、適切な指導を行うこととした。
特定公共賃貸住宅 中堅所得者等の居住の用に供する居住環境が良好な賃貸住宅のうち、地方公共団体が特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号)に基づき建設及び管理を行うもの
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公的賃貸住宅等 地方公共団体が整備する住宅、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が整備する賃貸住宅、民間の土地所有者等が特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づき建設及び管理を行う特定優良賃貸住宅等をいう。
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北海道ほか23都府県 東京都、北海道、大阪府、岩手、宮城、秋田、栃木、群馬、千葉、神奈川、新潟、富山、愛知、兵庫、島根、岡山、広島、山口、愛媛、福岡、熊本、大分、鹿児島、沖縄各県
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千葉県ほか5府県 大阪府、千葉、神奈川、兵庫、島根、鹿児島各県
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