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  • 国会及び内閣に対する報告(随時報告)|
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書|
  • 平成23年9月

航空自衛隊第1補給処における事務用品等の調達に係る入札・契約及び予算執行の状況について


2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

 航空自衛隊における事務用品等の調達に関しては、競争性、透明性及び公正性を確保し、入札談合の防止を図るとともに経済的な予算執行を行うことが求められている。このような状況等を踏まえ、会計検査院は、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から第1補給処及び東京支処における事務用品等の調達について、次のような点に着眼して検査を実施した。

ア 入札・契約及び予算執行事務が適正に行われているか

イ 調達品の仕様等は適切なものとなっているか

ウ 予定価格の算定が適切に行われているか

エ 会計経理に関して、防衛省において執られた改善の措置は適切かつ効果的なものとなっているか

(2) 検査の対象及び方法

 検査に当たっては、17年度から22年度までの間に第1補給処の調達要求に基づき東京支処が締結した全契約計15,934件、当初契約金額計979億8418万余円のうち、入札談合が行われたとされている17年度から20年度までの間に締結したオフィス家具の調達に係る契約計311件、当初契約金額計75億6324万余円と、入札談合が取りやめられたとされている21年度に締結した契約計21件、当初契約金額計1億3071万余円を対象とした。さらに、不自然な入札状況が見受けられたとされるOA機器、トナー等を含めたオフィス家具以外の事務用品等の調達について契約金額が100万円以上の計5,168件、当初契約金額計523億9153万余円を加え、合計5,500件、当初契約金額合計600億8550万余円を対象とした(表2参照 )。
 検査は、計算証明規則に基づき提出された証拠書類等のほか、入札・契約状況等に関する調書等を徴して、これらの調査、分析等を行うとともに、第1補給処、東京支処、各部隊等において、調達要求の状況、予定価格の算定の状況、事務用品等の使用の状況等を確認するなどして会計実地検査を行った。

表2 検査の対象とした契約
(単位:件、千円)

年度 平成17 18 19 20 21 22
件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額
オフィス
家具
107 1,899,372 74 1,645,432 78 2,008,984 52 2,009,460 21 130,718 - - 332 7,693,968
OA
機器
54 1,598,150 50 1,656,435 59 1,753,736 47 1,395,970 - - - - 210 6,404,292
トナー 41 2,497,749 35 2,011,812 67 2,376,864 49 1,740,584 34 1,237,951 25 274,809 251 10,139,774
その他 917 6,092,010 1,048 7,841,425 1,109 8,245,804 951 7,453,333 370 3,435,272 312 2,779,622 4,707 35,847,469
1,119 12,087,282 1,207 13,155,105 1,313 14,385,390 1,099 12,599,349 425 4,803,943 337 3,054,432 5,500 60,085,504