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  • 平成25年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第4 総務省|
  • 不当事項|
  • 補助金

(3) 地域活性化・生活対策臨時交付金の対象としていた事業を実施していなかったなどのもの[2道県](9)(10)


2件 不当と認める国庫補助金 18,870,840円

地域活性化・生活対策臨時交付金は、地域活性化等の速やかかつ着実な実施を図ることを目的として、地域活性化・生活対策臨時交付金制度要綱(平成21年府地活第1号、総行応第8号等)等に基づき、地域活性化等に資する事業又は生活対策を行うために、地方公共団体が作成した地域活性化・生活対策実施計画(以下「実施計画」という。)に基づき実施する事業に要する費用のうち、地方公共団体が負担する経費に対して、国が交付するものである。

本院が20都道県及び286市区町村において会計実地検査を行ったところ、1市及び1町において次のとおり適切でない事態が見受けられた。

部局等 交付金事業者(事業主体) 交付金事業 年度 交付対象事業費 左に対する交付金交付額 不当と認める交付対象事業費 不当と認める交付金相当額 摘要
千円 千円 千円 千円
(9) 北海道 日高郡
新ひだか町
地域活性化・生活対策臨時交付金 20、21 9,586 8,916 8,916 8,916 事業不実施

この交付金事業は、新ひだか町が、地域住民の活動支援並びに情報通信技術の学習及び利活用の推進を図るために、公民館等のコミュニティ施設に設置するパソコンを購入するものである。

そして、同町は、本件交付金事業を実施計画に基づき実施したとする実績報告書を北海道に提出して額の確定を受けていた。

しかし、実際には、同町は、実施計画に基づかない学校用備品の購入費に交付金を充当していて、本件交付金事業を実施していなかった。

したがって、本件交付金事業に係る交付金8,916,000円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同町において本件交付金事業の適正な実施に対する認識が欠けていたこと、北海道において本件交付金事業の審査及び同町に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。

(10) 徳島県 徳島市 地域活性化・生活対策臨時交付金 20、21 10,665 10,665 9,954 9,954 目的不達成

この交付金事業は、徳島市が、小学校の屋外施設の環境づくりの一環として、市内の小学校2校の校庭を芝生化するために、張芝、排水管等(以下、これらを「芝生化設備」という。)を整備するものである。

そして、同市は、本件交付金事業において、平成22年3月に市内の小学校2校の校庭(計1,736m2)の芝生化を行っていた。

しかし、同市は、当初から芝生の適切な管理を行っていなかったため、芝生は24年3月末までに枯死していた。

したがって、本件交付金事業により整備した芝生化設備(24年3月末残存価額9,954,840円)は、補助の目的を達しておらず、これに係る交付金相当額9,954,840円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同市において本件交付金事業の適正な実施に対する認識が欠けていたこと、徳島県において同市に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。

(9)(10)の計   20,252 19,581 18,870 18,870