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  • 平成25年度 |
  • 第3章 個別の検査結果 |
  • 第1節 省庁別の検査結果 |
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  • 補助金 |
  • (3)補助の目的を達していなかったもの

風力発電設備が運用を中止していて、補助の目的を達していなかったもの[沖縄総合事務局](290)


(1件 不当と認める国庫補助金 42,271,052円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
            千円 千円 千円 千円
(290) 沖縄総合事務局 沖縄県
(事業主体)
畑地帯総合整備 10、11、13 598,381 448,786 56,362 42,271

この補助事業は、沖縄県が、島尻郡南大東村幕上東地区において、発電した電気を売電することにより、かんがいに係る維持管理費を低減することを目的として、設備容量250kWの風力発電設備1基(タワーの高さ31.2m)等を設置したものである。そして、本件補助金の交付決定に当たっては、補助事業により取得した財産について、補助金交付の目的に従ってその効率的な運営を図らなければならないとの条件が付されている。

しかし、同県は、平成12年5月に本件補助事業で設置した風力発電設備の稼働を開始したものの、台風等を原因とする故障等が相次いだり、蓄電池が劣化したりしたため、23年3月に、本件風力発電設備の運用を中止していた。

したがって、本件補助事業により設置した風力発電設備等(23年3月時点における残存価格計56,362,163円)は、補助の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金相当額計42,271,052円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同県において、補助事業で取得した財産の取扱いについての理解が十分でなかったことなどによると認められる。