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  • 平成26年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第7 厚生労働省|
  • 平成25年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(3)後期高齢者医療制度の後期高齢者医療高額医療費負担金の算定について


平成25年度決算検査報告参照

1 本院が要求した適宜の処置及び求めた是正改善の処置

厚生労働省は、後期高齢者医療広域連合(以下「広域連合」という。)に対して、後期高齢者に対する高額な医療給付の発生による財政負担を緩和するために、後期高齢者医療高額医療費負担金(以下「高額医療費負担金」という。)を交付している。そして、高額医療費負担金の算定に当たっては、後期高齢者医療広域連合電算処理システムにおける診療報酬明細書又は調剤報酬明細書(以下「レセプト」という。)のうち一定点数を超えるものを抽出するなどの機能を利用して、当該年度における後期高齢者が同一の月にそれぞれ一の病院等について受けた療養に係る費用の額(以下「療養に係る費用」という。)のうち80万円を超える部分の額(以下「対象超過額」という。)の合計額を算出(以下「抽出処理」という。)するように広域連合に通知している。しかし、レセプトが医療機関又は薬局(以下「医療機関等」という。)に返戻されて、その後再提出された場合には、別個のレセプトとして管理されることなどから、広域連合においてレセプトが再提出された場合に対象超過額を当該年度内又は翌年度以降に重複して算出していたり、当該年度の療養に係る費用に対する損害賠償金等の収入があるのに控除を適切に行っていなかったり、厚生労働省において過年度の療養に係る費用に対する収入を考慮した減額調整(以下「過年度収入額調整」という。)を適切に行うための具体的な定めを設けていなかったりしていて、高額医療費負担金が過大に交付されている事態が見受けられた。

したがって、厚生労働省において、過大な高額医療費負担金の交付を受けていた広域連合に適正な精算を行わせるようにするとともに、医療機関等に返戻されたレセプトが再提出された場合に対象超過額が重複して算出されないように対応策を講じて、その対応策に基づき、都道府県を通じて、広域連合に対して具体的な指導又は助言を行ったり、また、都道府県を通じて、広域連合に対して収入の控除等を適切に行う方法について具体的な指導又は助言を行ったり、過年度収入額調整について交付要綱等にその具体的な内容及び方法に関する定めを設けたりするよう、厚生労働大臣に対して平成26年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求めた。

2 当局が講じた処置

本院は、厚生労働本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、厚生労働省は、本院指摘の趣旨に沿い、26年10月及び11月に都道府県に対して通知等を発し、また、27年7月に交付要綱を改正するなどして、過大な高額医療費負担金の交付を受けていた広域連合に適正な精算を行わせるようにするとともに、広域連合において高額医療費負担金の算定が適正に行われるよう、次のような処置を講じていた。

ア 医療機関等に返戻されたレセプトが当該年度内に再提出された場合に対象超過額が重複して算出されないよう、抽出処理はレセプトの提出を受けた月ごとに行うのではなく、広域連合が事業実績報告書を提出する際に年1回行うこととするとともに、翌年度以降にレセプトが再提出された場合にも対象超過額が重複して算出されないよう、事後に適切な調整を行うこととするなどの対応策を講じて、その対応策に基づき、都道府県を通じて、広域連合に対して具体的な指導等を行った。

イ 都道府県を通じて、広域連合に対して事業実績報告書に添付する精算書の各欄の記載方法を明確に示すなどして、収入の控除等を適切に行う方法について具体的な指導等を行うとともに、過年度収入額調整について交付要綱等にその具体的な内容及び方法に関する定めを設けた。