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  • 平成26年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 第33 独立行政法人産業技術総合研究所|
  • 意見を表示し又は処置を要求した事項

産学官連携共同研究施設について、その使用状況等を把握し、長期間にわたり空室が生じている場合の要因分析を行うとともに、各センターに対し必要な改善を指示するなどの体制を整備することなどにより今後の連携研究等に一層有効に活用されるよう意見を表示し、及び貸付施設の光熱水料の算定について、施設の利用者の負担額が適切なものとなるよう是正改善の処置を求めたもの


科目
建物、立替金、預り金
部局等
独立行政法人産業技術総合研究所(平成27年4月1日以降は国立研究開発法人産業技術総合研究所)東京、つくば両本部、7センター
産学官連携共同研究施設及び研究所以外の利用者に研究施設を貸し付ける場合の経費算定の概要
(1)独立行政法人産業技術総合研究所が、技術ポテンシャルを活用した新産業等の創出等を目的として、設置した研究施設
(2)連携研究等を実施するために研究施設を研究所以外の利用者に貸し付ける場合に、光熱水料等の経費を算定し利用者に経費を請求するもの
産学官連携共同研究施設の室数、貸付対象面積及び平成26年度末現在の帳簿価額
(1)300室、22,131m2 117億1170万余円
上記のうち使用率が低調となっていて長期間にわたり空室となっている施設の室数、貸付対象面積及び平成26年度末現在の帳簿価額
(1)45室、 2,145m2 46億5698万円(背景金額)
貸付けに係る光熱水料納付額
(2)3億5493万余円(平成25、26両年度)
上記に加えて施設の利用者に負担させることができたと認められる光熱水料
(2)2668万円

【意見を表示し及び是正改善の処置を求めたものの全文】

産学官連携共同研究施設の使用状況及び貸付施設の光熱水料の算定について

(平成27年10月13日付け 国立研究開発法人産業技術総合研究所理事長宛て)

標記について、下記のとおり、会計検査院法第36条の規定により意見を表示し、及び同法第34条の規定により是正改善の処置を求める。

1 産学官連携共同研究施設等の概要

(1)貴研究所の概要

貴研究所(平成27年3月31日以前は、独立行政法人産業技術総合研究所)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所法(平成11年法律第203号)に基づき、鉱工業の科学技術に関する研究及び開発等の業務を総合的に行うことにより、産業技術の向上及びその成果の普及を図り、もって経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保に資することを目的として、東京、つくば両本部のほか、国内10か所に研究拠点(注)を設置するなどして研究を実施している。そして、貴研究所は、経済産業大臣が定める第3期中期目標に基づき第3期中期計画(22年度から26年度まで)を22年3月に策定し、産学官の多様な関係者が集結し、相互の技術やアイデアを融合・発展させ、新しい産業を生み出す中核地点としての機能の強化を進めることとしており、第3期中期計画以前から実施している貴研究所以外の機関との共同研究、受託研究、ベンチャー技術移転促進事業等(以下、これらを合わせて「連携研究等」という。)についてもより一層促進することとしている。これらの連携研究等の実施に当たり、貴研究所は、各研究拠点の研究施設を研究の必要性に応じて貴研究所以外の利用者に貸し付けている。

(注)
研究拠点  北海道、東北、つくば、臨海副都心、中部、関西、中国、四国、九州各センター及び福島再生可能エネルギー研究所

(2)産学官連携共同研究施設の概要

貴研究所は、貴研究所の技術ポテンシャルを活用した新産業及びベンチャー企業の創出、育成を支援するための技術開発を行うことを目的として、6か所の研究拠点(北海道、東北、つくば、臨海副都心、中部、関西各センター)に、産学官連携共同研究施設(Open Space Lab)(以下「OSL」という。)を、表1のとおり、経済産業省から施設整備費補助金計510億3421万余円(26年度末現在の帳簿価額計117億1170万余円)の交付を受けて設置しており、それぞれ15年11月から17年4月までの間に順次運用を開始し、各OSLにおいて連携研究等を実施している。これらのOSLには、研究室・事務室、各センターの主要研究分野に応じた一般的な実験室のほか、専門性が高く用途が限定されるクリーンルームや動物飼育施設等の特殊実験室等が設置されており、これらの施設を研究の必要性に応じて貴研究所以外の利用者に貸し付けている。

また、OSLの運営については、産学官連携共同研究施設利用要領(平成18年7月1日18要領第48号)において、OSLが設置された各センターの産学官連携センター長等が運営責任者とされており、運営に関し必要に応じて、貴研究所本部等の関係者と協議するものとされている。

表1 各OSLの概要

OSL名 主要研究分野 運用開始
年月
総床面積
(m2
階数 平成26年度末現在の建物の帳簿価額(千円)
北海道OSL バイオ 平成16.4 4,792 3 537,666
東北OSL 材料化学 16.4 4,659 4 736,356
つくばOSL 情報技術 16.4 32,983 9 4,909,375
臨海副都心OSL バイオ、IT 17.4 20,506 11 4,119,318
中部OSL 材料・プロセス技術等 15.11 4,713 3 687,999
関西OSL 化学・材料技術等 16.4 5,604 3 720,991
73,259 11,711,708
(注)
総床面積及び帳簿価額は、表示単位未満を切り捨てているため、各欄の数値を合計しても、全体数欄の数値と一致しない。

(3)貴研究所以外の利用者に研究施設を貸し付ける場合の経費の算定等

貴研究所は、連携研究等を実施するためにOSL等の研究施設を貴研究所以外の利用者に貸し付ける場合、連携研究等経費算定要領(平成19年4月1日19要領第15号。以下「算定要領」という。)に基づき、光熱水料(電気、水道、ガス等の料金)等の経費を算定しており、これにより算定した額を利用者に連携研究等に係る経費として請求している。

2 本院の検査結果

(検査の観点、着眼点、対象及び方法)

本院は、効率性、有効性等の観点から、連携研究等で使用するOSLについて、各施設が十分に利用されているか、研究施設について貸し付ける際の光熱水料等の算定が適切に行われているかなどに着眼して検査した。

検査に当たっては、6か所のOSLを対象として、OSLの使用状況等に関する資料等を徴するとともに、つくば本部及び北海道、東北、つくば、臨海副都心、中部及び関西の6センターにおいて、OSLの使用状況を確認するなどの方法により会計実地検査を行った。また、前記の国内10か所の研究拠点のうち、連携研究等のために外部利用者に研究施設を貸し付けて光熱水料の納付を受けた、北海道、東北、つくば、臨海副都心、中部、関西及び九州の7センターの光熱水料(25年度1億7278万余円、26年度1億8214万余円、計3億5493万余円)を対象として、光熱水料に関する資料等を徴するとともに、上記の6センター及びつくば本部において、光熱水料に係る関係書類を確認するなどの方法により会計実地検査を行った。

(検査の結果)

検査したところ、次のような事態が見受けられた。

(1)OSLの施設の使用率が低調となっていて長期間空室となっている事態

6か所のOSLについて、27年3月末時点の使用状況をみると、表2のとおり、貸付対象施設の全体面積22,131m2(300室)のうち、使用面積は18,492m2(232室)となっており、3,639m2(68室)が空室となっていた。そこで、OSLごとに27年3月末現在の使用率(貸付対象施設の全体面積に対する使用面積の割合。以下同じ。)をみると、北海道及び臨海副都心両OSL(26年度末現在の帳簿価額計46億5698万余円)の使用率が80%を下回り低調な状況となっていた。そのうち、北海道OSLの使用状況は、貸付対象となっている面積990m2(36室)のうち使用面積は233m2(6室)で、使用率は23.5%となっていた。また、臨海副都心OSLの使用状況は、貸付対象となっている面積7,719m2(86室)のうち使用面積は5,813m2(69室)で、使用率は75.3%となっていた。

表2 OSLの使用率等

(平成27年3月末現在)
OSL名 貸付対象室数(A) 部屋面積
(B)(m2
使用室数
(C)
使用面積
(D)(m2
使用率
(D)/(B)(%)
空室数
(A)-(C)
空室面積
(B)-(D)(m2
北海道OSL 36 990 6 233 23.5 30 756
臨海副都心OSL 86 7,719 69 5,813 75.3 17 1,906
東北OSL 37 1,811 34 1,646 90.9 3 164
つくばOSL 65 6,670 61 6,387 95.7 4 282
中部OSL 38 2,395 33 2,170 90.5 5 225
関西OSL 38 2,543 29 2,240 88.0 9 303
300 22,131 232 18,492 83.5 68 3,639
(注)
貸付対象施設面積は、表示単位未満を切り捨てているため、各欄の数値を合計しても全体数欄の数値と一致しない。

そこで、上記6か所の空室となっていた施設について、空室となっていた期間をみると、表3のとおりであり、1年以上空室となっていた面積は計3,047m2(65室)となっていた。そのうち、北海道OSLは、空室となっていた施設全てが1年以上にわたって空室となっており、空室となっていた756m2(30室)のうち95m2(12室)が7年、32m2(2室)が10年空室となっていた。また、臨海副都心OSLは、1,388m2(15室)が1年以上空室となっており、そのうち238m2(2室)が5年、238m2(5室)が7年にわたり空室となっていた。このように使用率が低調になっていた北海道及び臨海副都心両OSLにおいて、1年以上空室となっていた面積は計2,145m2(45室)となっており、長期間にわたって空室となっている事態が見受けられた。

表3 OSLの空室状況等(平成27年3月末時点)

(単位:m2
空室期間
OSL名
空室面積計(A)=(B)+(C) 1年未満
(B)
  1年以上
空室面積
計(C)
1年以上
2年未満
2年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
北海道OSL 756 0 298 330 95 32 756
(30) (0) (7) (9) (12) (2) (30)
臨海副都心OSL 1,906 517 238 672 477 0 1,388
(17) (2) (2) (6) (7) (0) (15)
2,663 517 537 1,003 572 32 2,145
(47) (2) (9) (15) (19) (2) (45)
東北OSL 164 0 49 114 0 0 164
(3) (0) (1) (2) (0) (0) (3)
つくばOSL 282 73 209 0 0 0 209
(4) (1) (3) (0) (0) (0) (3)
中部OSL 225 0 46 133 46 0 225
(5) (0) (1) (3) (1) (0) (5)
関西OSL 303 0 0 290 13 0 303
(9) (0) (0) (8) (1) (0) (9)
合計 3,639 591 842 1,541 631 32 3,047
(68) (3) (14) (28) (21) (2) (65)
割合 100% 16.2% 23.1% 42.3% 17.3% 0.8% 83.7%
注(3) (100%) (4.4%) (20.5%) (41.1%) (30.8%) (2.9%) (95.5%)
注(1)
( )書きは室数を示す。
注(2)
施設面積及び割合は、表示単位未満を切り捨てているため、各欄の数値を合計しても全体数欄の数値と一致しない。
注(3)
空室面積の合計3,639m2(68室)に対して各空室期間の施設面積等の合計が占める割合を表示している。

また、1年以上空室となっていた施設の種類をみると、表4のとおり、研究室・事務室が計1,008m2(15室)、実験室が計1,292m2(20室)、特殊実験室が計747m2(30室)となっていた。そして、これらの空室となっていた施設面積及び室数について、施設の種類ごとに空室率(OSL全体の面積又は室数に対する1年以上空室となっていた施設の面積又は室数の割合。以下同じ。)を算定すると、研究室・事務室は、面積で8.9%、室数で12.0%、実験室は、面積で15.3%、室数で16.6%、特殊実験室は、面積で36.2%、室数で61.2%となっており、面積及び室数ともに、使用する目的及び用途が限定される特殊実験室の空室率が高い状況となっていた。そして、北海道OSLについてみると、前記の空室30室のうち21室が特殊実験室であり、その用途は動物飼育施設等となっていた。

表4 OSLの施設の種類ごとの空室状況(1年以上)

OSL名 平成27年3月末現在の状況 空室(a) 貸付対象施設面積及び室数(b) OSLの空室率(a)÷(b)×100
施設の種類 研究室、事務室 実験室 特殊実験室 その他 研究室、事務室 実験室 特殊実験室 その他 研究室、事務室 実験室 特殊実験室 その他
北海道
OSL
m2 229 134 392 756 283 261 445 990 80.8% 51.6% 88.1% 76.4%
室数 6 3 21 30 8 5 23 36 75.0% 60.0% 91.3% 83.3%
臨海副都心OSL m2 519 868 0 0 1,388 3,723 3,305 314 376 7,719 13.9% 26.2% 0.0% 0.0% 17.9%
室数 5 10 0 0 15 40 40 1 5 86 12.5% 25.0% 0.0% 0.0% 17.4%
東北OSL m2 49 49 64 0 164 499 1,036 243 32 1,811 10.0% 4.8% 26.6% 0.0% 9.0%
室数 1 1 1 0 3 10 18 7 2 37 10.0% 5.5% 14.2% 0.0% 8.1%
つくばOSL m2 209 209 6,670 6,670 3.1% 3.1%
室数 3 3 65 65 4.6% 4.6%
中部OSL m2 0 225 225 58 2,336 2,395 0.0% 9.6% 9.4%
室数 0 5 5 1 37 38 0.0% 13.5% 13.1%
関西OSL m2 13 290 303 1,485 1,058 2,543 0.8% 27.4% 11.9%
室数 1 8 9 20 18 38 5.0% 44.4% 23.6%
m2 1,008 1,292 747 0 3,047 11,235 8,426 2,061 408 22,131 8.9% 15.3% 36.2% 0.0% 13.7%
室数 15 20 30 0 65 124 120 49 7 300 12.0% 16.6% 61.2% 0.0% 21.6%
(注)
面積は、表示単位未満を切り捨てているため、各欄の数値を合計しても全体数欄の数値と一致しない。

このように、特殊実験室が空室となる割合が高いのは、当初設計された用途が動物実験や先端実験といった利用範囲が限定されるものであることから研究環境の変化等により、これらの施設を研究に使用するニーズが低下したためと考えられる。

このように長期間にわたり空室が生じているのは個々の要因が考えられるが、北海道及び臨海副都心両センターでは、各施設が空室となる原因を分析するために必要と考えられる施設のニーズを把握する要望調査を外部の企業等に対して十分に実施していなかった。また、新たな外部利用者のニーズを発掘するためにホームページ等において十分なOSLの情報を公開することが重要であるのに、ホームページにおける掲載内容も、北海道センターではOSLの各室の設備情報及び利用要領が含まれていなかったり、臨海副都心センターではOSLの各室の設備情報、利用要領、利用条件等の情報が全く掲載されていなかったりしており、OSLの利用を一層促進するための取組が十分でなかった。

そして、貴研究所本部では、基本的に各センターにOSLの運営を委ねていて、その使用状況及び施設のニーズ等を定期的に報告させるなどの仕組みがないことから、OSLの使用状況等を十分に把握しておらず、これらの使用状況等を踏まえて適時適切に関係部署と積極的な協議を行ったり、各センターに対し必要な改善を指示したりするなどの体制とはなっていなかった。

(2)研究施設を貸し付ける場合の光熱水料の算定が適切ではない事態

貴研究所では、前記のとおり、連携研究等のために研究施設を外部利用者に貸し付ける場合、算定要領に基づき、光熱水料等を算定し、当該金額を外部利用者に請求している。

利用者に請求する光熱水料の算定方法は、算定要領によれば、光熱水料の前年実績額等を各研究拠点等の研究施設の床面積で除するなどして、当該年度の光熱水料の単価(以下「光熱水料単価」という。)を算出し、光熱水料単価に利用者の使用面積(m2)及び使用期間を乗じて算出することとなっている。そして、光熱水料単価を算出する際、貴研究所では、算定要領に定めはないのに、光熱水料の前年実績額等から廊下等の共用部分の電気量の使用割合に相当するとした7%分を控除した金額を光熱水料単価の算出に使用していた。

しかし、光熱水料については、経費の性質上利用者が応分の負担をすべきものであり、廊下等の共用部分についても施設の利用者は当然利用するものであることから、光熱水料単価の算定に当たり、前年実績額等に一定率を乗じて算出した金額を控除して光熱水料単価を引き下げていることは適切とは認められない。

上記により、貴研究所が、25、26両年度に、利用者から徴収した光熱水料について、光熱水料単価の算出の際に前年実績額等から7%分を控除せずに、光熱水料の額を計算すると、25年度1億8576万余円、26年度1億9585万余円、計3億8162万余円となり、前記の3億5493万余円との差額2668万余円を施設の利用者に負担させることができたと認められる。

(改善及び是正改善を必要とする事態)

貴研究所において、使用率が低調となっているOSLの施設が長期間にわたり空室となっている事態は適切ではなく、改善の要があると認められる。また、研究施設を貸し付ける場合の光熱水料の算定について、前年実績額等に一定率を乗じて算出した金額を控除することにより、光熱水料単価を引き下げている事態は適切ではなく、是正改善を図る要があると認められる。

(発生原因)

このような事態が生じているのは、貴研究所において、次のことなどによると認められる。

  • ア 本部において、各センターからOSLの使用状況及び施設のニーズ等を定期的に報告させるなどの仕組みがないことから、使用状況等を十分に把握しておらず、使用率が低調となっていて長期間にわたり空室となっている施設がある場合に、その要因分析を行うとともに、適時適切に関係部署と積極的な協議を行ったり、各センターに対し必要な改善を指示したりするなどの体制が整備されていないこと
  • イ OSLの施設の使用率が低調となっていて長期間にわたり空室が生じているセンターにおいて、利用を促進するために、施設のニーズを把握する要望調査を十分に行っていなかったり、OSLの情報を広く公開することの必要性についての理解が十分でなかったりしていること
  • ウ 本部において、研究施設を外部利用者に貸し付ける場合、利用者に光熱水料を請求する際の算定について、受益者負担の観点から、施設の利用者に応分の負担を求めることについての認識が欠けていること

3 本院が表示する意見及び求める是正改善の処置

前記のとおり、貴研究所は、鉱工業の科学技術に関する研究及び開発等の業務を総合的に行うことにより、産業技術の向上及びその成果の普及を図り、もって我が国の経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保に資することを目的としている。また、公的研究機関の研究成果を民間企業等の事業化へとつなげる産学官連携は、公的研究機関である貴研究所において従来取り組んできた重要な施策の一つであり、貴研究所は、27年度からの第4期中長期計画において、大学や他の研究機関との連携を強化し、優れた技術を企業による事業化へとつなげる「橋渡し機能」を強化することとしている。

ついては、貴研究所において、今後の連携研究等にOSLが一層有効に活用されるよう、また、光熱水料について、施設の利用者の負担額が適切なものとなるよう、次のとおり意見を表示し及び是正改善の処置を求める。

  • ア 各センターのOSLの使用状況及び施設のニーズ等を定期的に把握し、これらを踏まえて、OSLにおいて施設の使用率が低調となっていて長期間にわたり空室が生じている場合には、その要因分析を行うとともに、適時適切に関係部署と積極的な協議を行ったり、各センターに対し必要な改善を指示したりするなどの体制を整備すること(会計検査院法第36条による意見を表示するもの)
  • イ OSLにおいて施設の使用率が低調となっていて長期間にわたり空室が生じているセンターに、利用を促進するために、施設のニーズを把握する要望調査を十分に行わせるとともに、OSLの広報活動を一層促進させること(同法第36条による意見を表示するもの)
  • ウ 研究施設を外部利用者に貸し付ける場合、利用者に光熱水料を請求する際、前年実績額等に一定率を乗じて算出した金額の控除を行わず適切に算定すること(同法第34条による是正改善の処置を求めるもの)