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  • 平成27年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第8 文部科学省|
  • 不当事項|
  • 補助金

(3)私立大学等研究設備整備費等補助金が過大に交付されていたもの[文部科学本省](25)(26)


2件 不当と認める国庫補助金 2,234,000円

私立大学等研究設備整備費等補助金は、私立大学の研究設備に対する国の補助に関する法律(昭和32年法律第18号)等に基づき、私立大学における学術の研究を促進することなどを目的として、私立大学の研究設備の整備に要する経費等の一部を国が補助するものである。

この補助金の交付額は、同法等によれば、研究設備については、設備の購入に要する経費(以下「補助対象経費」という。)の3分の2以内の額とすることとされている。そして、保守管理料、消耗品費及びソフトウェア(設備と一体不可分であり、かつ、経費を区分できないものを除く。)の整備に係る経費は、補助の対象とならないこととされている。

本院が、26学校法人において会計実地検査を行ったところ、2学校法人において、補助の対象とならないソフトウェアの整備に係る経費等を補助対象経費に含めていたため、国庫補助金計2,234,000円が過大に交付されていて、不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、2学校法人において補助対象経費についての理解が十分でなかったこと、文部科学省において実績報告書等に対する審査が十分でなかったことなどによると認められる。

前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。

<事例>

学校法人聖マリアンナ医科大学は、平成24年度に実施した「体細胞変異・遺伝子異常解析装置」の整備に係る経費を対象として、補助対象経費を22,374,000円(国庫補助金10,224,000円)と算定していた。

しかし、同法人は、補助の対象とならない保守管理料313,068円、消耗品費402,245円及びソフトウェアの整備に係る経費1,930,030円を補助対象経費に含めていた。

したがって、これらを除外して適正な補助対象経費を算定すると、19,728,657円(国庫補助金9,014,000円)となり、国庫補助金1,210,000円が過大に交付されていた。

以上を事業主体別に示すと次のとおりである。

  部局等 事業主体 補助事業 年度 補助対象経費 左に対する国庫補助金交付額 不当と認める補助対象経費 不当と認める国庫補助金 摘要
          千円 千円 千円 千円  
(25) 文部科学本省 学校法人早稲田大学 心臓リハビリシステム 27 17,496 11,662 1,534 1,024 補助の対象とならないソフトウェアの整備に係る経費を補助対象経費に含めていたもの
(早稲田大学)
(26) 学校法人聖マリアンナ医科大学 体細胞変異・遺伝子異常解析装置 24 22,374 10,224 2,645 1,210 補助の対象とならないソフトウェアの整備に係る経費等を補助対象経費に含めていたもの
(聖マリアンナ医科大学)
(25)(26)の計 39,870 21,886 4,180 2,234