（4）児童保護費負担金等の国庫負担対象事業費が過大に精算されていたもの［7都県］（102）－（111）

児童保護費負担金（保育所運営費国庫負担金に係る分）（平成25年度以前は児童保護費等負担金。以下「負担金」という。）は、保護者の労働、疾病等の事由により保育に欠ける児童の保育の実施を社会福祉法人等が設置する保育所（以下「民間保育所」という。）に委託した市町村（特別区を含む。以下同じ。）に対して、その委託に要した費用の一部を国が負担するものである。

負担金の交付額は、次のとおり算定することとなっている。

この費用の額及び徴収金の額は、それぞれ次のとおり算定することとなっている。

本院が、27都道府県の167事業主体において会計実地検査を行ったところ、7都県の10事業主体は、児童の扶養義務者の所得税額等を誤認するなどして徴収金の額を過小に算定したり、保育単価の適用を誤り費用の額を過大に算定したりしていた。

このため、国庫負担対象事業費が過大に精算されていて、負担金計35,697,520円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、事業主体において徴収金の額又は費用の額の算定に当たっての調査確認が十分でなかったこと、都県において適正な事務処理の執行についての指導が十分でなかったことなどによると認められる。

前記の徴収金の額を過小に算定していた事態について、事例を示すと次のとおりである。

以上を部局等別・事業主体別に示すと次のとおりである。