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  • 平成27年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 補助金

(9)障害者自立支援給付費負担金が過大に交付されていたもの[東京都](178)(179)


2件 不当と認める国庫補助金 3,517,035円

障害者自立支援給付費負担金(以下「負担金」という。)は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(平成17年法律第123号)に基づき、障害者及び障害児の福祉の増進を図ることなどを目的として、市町村(特別区を含む。)が、都道府県知事等の指定する障害福祉サービス事業者等から居宅介護等の障害福祉サービス等を受けた障害者又は障害児の保護者に対して、介護給付費、訓練等給付費、特定障害者特別給付費等(以下「自立支援給付費」という。)を支給した場合に、その支給に要する費用の一部を国が負担するものである。

負担金の交付額は、次のとおり算定することとなっている。

① 所定の方式により算定した基準額と、自立支援給付費の支給に要した費用から寄附金その他の収入額を控除した額とを比較して少ない方の額を選定する。

② ①により選定された額を国庫負担対象事業費として、これに100分の50を乗じて得た額を交付額とする。

本院が、24都道府県の229事業主体において会計実地検査を行ったところ、東京都の2事業主体において、負担金の交付額の算定に当たり、誤って、対象となる経費を二重に計上したり、対象とならない経費を計上したりするなどしていたため、負担金計3,517,035円が過大に交付されていて、不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、2事業主体において負担金の交付額の算定についての理解が十分でなかったこと、東京都において事業実績報告書の審査及び確認が十分でなかったことなどによると認められる。

前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。

<事例>

東京都千代田区は、障害福祉サービス費等の基準額の算定に当たり、誤って特定障害者特別給付費を二重に計上したり、サービスごとの対象経費の集計を誤ったりなどしていたことから、平成25年度の基準額を過大に算定していた。

この結果、国庫負担対象事業費が4,311,938円過大に算定されており、これに係る負担金2,155,969円が過大に交付されていた。

以上を部局等別・事業主体別に示すと、次のとおりである。

  部局等 補助事業者
(事業主体)
年度 国庫負担対象事業費 左に対する国庫負担金交付額 不当と認める国庫負担対象事業費 不当と認める国庫負担金交付額 摘要
        千円 千円 千円 千円  
(178) 東京都 千代田区 25 327,682 163,841 4,311 2,155 対象経費を二重に計上していたものなど
(179) 江戸川区 25 6,168,520 3,084,260 2,722 1,361 対象外経費を計上していたもの
(178)(179)の計 6,496,203 3,248,101 7,034 3,517