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  • 平成27年度|
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  • (8)工事の施工が適切でなかったもの

園路広場整備工における弾性ゴム舗装の施工が適切でなかったもの[静岡県](305)


(1件 不当と認める国庫補助金 6,626,500円)

  部局等 補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度 事業費
(国庫補助対象事業費)
左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費)
不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(305) 静岡県 田方郡函南町 防災・安全交付金
(都市公園)
25 215,250 
(215,250)
107,625 13,253 
(13,253)
6,626

この交付金事業は、函南町が、函南町平井地内において、都市公園事業の一環として、函南運動公園の施設を整備するために、園路広場整備工、上水道設備工等を実施したものである。このうち、園路広場整備工は、ウレタン製のクッションマット遊具(直径4.0m、高さ0.75m)を設置し、その周囲347m2に、遊具と一体として利用するための広場として、アスファルト等により基層を施工した上に弾性のあるゴムチップを用いたゴムチップ弾性層を施工した舗装(以下「弾性ゴム舗装」という。)を施工した広場(以下、遊具と広場を合わせて「子供広場」という。)を整備するなどしたものである。

同町は、弾性ゴム舗装の施工を「土木工事共通仕様書」(静岡県交通基盤部監修。以下「仕様書」という。)に基づいて行っている。仕様書によれば、弾性ゴム舗装の施工に当たっては、弾性ゴム舗装を構成する基層とゴムチップ弾性層とを密着させるために、プライマーを全面に塗布しなければならないとされている。

しかし、弾性ゴム舗装の施工状況等について確認したところ、プライマーは、接着剤として基層の全面に塗布されなければならないのに、不規則な縞(しま)模様状に一部しか塗布されていなかった。このため、ゴムチップ弾性層が基層から剥離して不陸や目地での段差が多数生じていた。そして、同町は、子供広場を利用する児童等が転倒するおそれがあるなど、安全な利用ができないとして、子供広場への立入りを制限していた。

したがって、子供広場(工事費相当額13,253,000円)は、弾性ゴム舗装の施工が著しく粗雑であったため、不陸や段差が生じていて、安全な利用ができない状況となっており、工事の目的を達しておらず、これに係る交付金交付額6,626,500円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、請負人が粗雑な施工を行っていたのに、これに対する同町の監督及び検査が十分でなかったことなどによると認められる。