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経営体育成支援事業(被災農業者向け経営体育成支援事業)の助成対象事業費に、補助の対象とならない経費を含めていたもの[関東農政局](207)


(1件 不当と認める国庫補助金 9,941,099円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
            千円 千円 千円 千円
(207) 関東農政局 千葉県 市原市
(事業主体)
経営体育成支援(被災農業者向け経営体育成支援) 26 181,963 98,059 17,893 9,941

この補助事業は、市原市が、平成25年度の大雪により被災した農産物の生産に必要な施設(以下「生産施設」という。)等の復旧を実施した農業者等に対して、これに要する経費の一部を助成したものである。

経営体育成支援事業実施要綱(平成23年22経営第7296号農林水産事務次官依命通知)によれば、市町村は、気象災害による農業被害を受けた農業者等を助成対象者とし、これらの者が行う生産施設の復旧又は気象災害による被災前の当該生産施設と同程度の施設の取得等を対象として助成を行うことができることとされている。

同市は、本件補助事業について、助成対象者12者に対する24件の助成として計181,963,242円を交付したとして、千葉県に実績報告書を提出して、国庫補助金98,059,054円の交付を受けていた。これらの助成のうち1者に対する1件の助成については、助成対象者が、被災した肉豚を肥育するための肥育舎2棟を、種豚を飼育するための種豚舎1棟と子豚を分娩するための分娩舎1棟とにそれぞれ用途を変更して復旧したものであり、同市は、この復旧に要した費用177,120,000円のうち、助成対象となる被災前の施設と同程度の施設の取得等に係る費用を118,229,760円であるとして、当該助成対象者に助成額98,524,800円を交付していた。

しかし、実際には、上記の復旧に要した費用177,120,000円のうち、被災前の施設と同程度の施設の取得等に係る費用は96,756,986円であり、残りの80,363,014円は、種豚舎及び分娩舎において空調設備を増強したり、分娩舎において防疫上の観点から消毒に適した素材で分娩舎を仕切ったりするなど、被災前の施設と同程度の施設の取得等に当たらない機能強化や異なる機能の追加に係る費用であって、助成の対象とはならないものであった。

したがって、上記の費用96,756,986円に基づき適正な助成額を算定すると80,630,821円となり、前記の助成額98,524,800円との差額17,893,979円は補助の対象とは認められず、これに係る国庫補助金相当額9,941,099円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同市において本件助成に対する審査及び確認並びに助成対象者に対する指導が十分でなかったこと、同県において同市に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。