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  • 平成29年度|
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  • (7) 補助金の交付額の算定が適切でなかったもの

国産農産物生産・供給体制強化対策事業(茶改植等支援事業)の実施に当たり、補助金の算定が適切でなかったもの[九州農政局](220)


(1件 不当と認める国庫補助金 3,999,880円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
            千円 千円 千円 千円
(220) 九州農政局 佐賀県農業協同組合みどり地区茶業部会
(事業主体)
国産農産物生産・供給体制強化対策
(茶改植等支援)
23~28 68,896 68,896 3,999 3,999

この補助事業は、佐賀県農業協同組合みどり地区茶業部会(平成24年2月15日以前は佐賀県農業協同組合佐賀みどり支部茶業部会。以下「部会」という。)が、茶生産者の経営安定を図ることを目的として、一定の要件を満たす茶生産者(以下「支援対象者」という。)が行う茶樹の改植等に対して、補助金を交付したものである。

茶改植等支援事業実施要領(平成23年22生産第10830号農林水産省生産局長通知)等によれば、事業主体が支援対象者に交付する補助金の総額は、改植支援(改植に必要な資材の導入等に必要な経費の一部に対する補助)や改植に伴う未収益支援(改植の実施後に未収益となる期間に要する経費の一部に対する補助)等の支援内容の区分に応じ、支援内容ごとの支援対象面積に所定の単価を乗じて得た額とされており、国は、この総額を助成することとされている。また、支援対象面積の範囲は、畦(けい)畔、枕地(注)、法面等の茶が植栽されていない面積を含まない本地面積とされており、現地において実測を行うなどして算定することとされている。

部会は、現地において距離測定機器を使用して実測を行い、23年度から28年度までの間の支援対象面積を計548,560m2と算定し、これらに所定の単価を乗じて得た計68,896,757円の補助金を支援対象者に交付したとして、九州農政局から同額の国産農産物生産・供給体制強化対策事業費補助金(茶改植等支援事業推進費補助金)(27年度以前は国産農畜産物・食農連携強化対策事業費補助金。以下「国庫補助金」という。)の交付を受けていた。

しかし、部会は、一部の茶園において、距離測定機器の単位をヤード(1yd=0.9144m)と設定していたのに、メートルに設定したものと誤認したり、支援対象面積に含めないとされている畦畔、枕地、法面等の茶が植栽されていない面積を含めたりなどして支援対象面積を算定していた。

そこで、23年度から28年度までの間に部会が支援の対象とした茶園について、適正な支援対象面積を算定したところ、計518,147m2となり、前記の支援対象面積計548,560m2と比べて30,413m2下回っていた。

したがって、上記の適正な支援対象面積に基づいて適正な補助金の総額を算定すると計64,896,877円となり、前記の補助金計68,896,757円との差額3,999,880円が過大に算定されていて、これに係る国庫補助金相当額計3,999,880円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、部会において支援対象面積の実測を行う際の確認や支援対象面積の算定方法についての理解が十分でなかったこと、同局において部会に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。

(注)
枕地  農業機械の旋回等を行うためのスペース