農林水産分野におけるTPP等関連政策大綱に基づく施策に関する会計検査の結果について

特定第3種漁港等の漁港管理者等は、本事業の実施に当たって作成する基本計画に、本事業の推進により見込まれる効果として、定量的、客観的に検証可能な目標を設定する。

また、国は、本事業の実施に当たって必要な指導等を行うほか、事業実施主体等に適宜、輸出実績等、所要の報告書の提出を求めることができる。

平成27年度から令和2年度までの間に本事業により整備が実施された31地域における成果目標の設定状況について確認したところ、22地域において、輸出額等に係る成果目標とその目標年度が設定されていた。

また、上記22地域のうち、2年度までに目標年度が到来した1地域における成果目標（輸出額の増加に係る目標）の達成状況を確認したところ、水産庁は、本事業の実施要領に基づく所要の報告書の提出を求めていなかった。

一方、水産庁が別途実施している調査結果を確認したところ、当該1地域は、目標年度（平成30年度）において基本計画に定めた輸出額の目標値を達成していなかった。

目標年度に成果目標を達成していなかった上記の1地域における目標年度後の達成状況について、上記の調査結果を確認したところ、水産庁による指導を受けていたものの、令和2年度においても成果目標を達成していない状況となっていた。