• 令和6年度
  • 第3章 個別の検査結果
  • 第1節 省庁別の検査結果
  • 第4 財務省
  • 令和5年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

戸田公園内に所在する普通財産の管理等について


1 本院が要求した適宜の処置

国有財産法(昭和23年法律第73号。以下「国財法」という。)によれば、各省各庁の長は、その所管に属する国有財産について、良好な状態での維持及び保存、目的等に応じた効率的な運用その他の適正な方法による管理及び処分を行わなければならないとされており、普通財産について、当該財産の有効な利用を図るために特に必要があると認める場合には、その適当と認める者に管理を委託すること(以下「管理委託」という。)ができるとされている。関東財務局は、昭和40年及び41年に普通財産として引き継がれた埼玉県営の戸田公園内に所在する土地6件計22,360.52㎡(以下「本件国有地」という。)等について、41年7月に、「貸付契約締結までの間」として、管理委託を依頼する文書を埼玉県に発出し、「民法上の準委任契約」である管理委託を開始していた。そして、同財務局は、本件国有地等に営利行為であるモータボート競走の開催区域に含まれる国有地等があることから、同年10月に当該国有地等部分については有償での貸付契約に移行する方針を決定していた。

しかし、同財務局は、本件国有地等について、国財法等に基づかない「民法上の準委任契約」による管理委託を長期間継続して、処分等を行わないまま実質的に本件国有地等を無償で使用させ、その間、本件国有地において、撤去が容易でない大型設備等の設置や第三者による所有権保存登記が行われていたのに、これらに対して国有地を良好な状態で維持、管理等するために必要な措置を執っていないままとなっているなど適切な管理及び処分が行われていない事態が見受けられた。

したがって、関東財務局において、本件国有地等について、埼玉県等の関係者と調整を行った上で速やかに貸付契約に移行することなどにより、国財法等に基づく適切な管理又は処分を行うよう、関東財務局長に対して令和6年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正の処置を要求した。

2 当局の処置状況

本院は、関東財務局において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、関東財務局は、本院指摘の趣旨に沿い、本件国有地等について貸付契約に移行することなどに向けて埼玉県等と協議を行い、6年10月に同県と取り交わした確認書に基づき、本件国有地等の貸付契約への移行等に必要な測量等の手続を行った上で、7年5月に同県に対して普通財産貸付申請書等の提出を要請するなどしていた。そして、同財務局は、本件国有地等について、上記普通財産貸付申請書等の提出を受けた上で、貸付契約に移行することなどに向けて引き続き埼玉県等の関係者と調整を行うこととしている。