(2件 不当と認める国庫補助金 133,728,621円)
部局等 |
補助事業者等 (事業主体) |
補助事業等 |
年度 |
事業費 国庫補助対象事業費 |
左に対する国庫補助金等交付額 |
不当と認める事業費 国庫補助対象事業費 |
不当と認める国庫補助金等相当額 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |||||
| (202) | 宮城県 |
石巻市 |
東日本大震災復興交付金(災害公営住宅家賃低廉化)、災害公営住宅家賃対策補助 |
元~3 | 13,917,495 (13,917,495) |
11,932,873 | 133,048 (133,048) |
114,524 |
| (203) | 同 | 牡鹿郡女川町 |
同 | 元~3 | 2,865,017 (2,865,017) |
2,479,099 | 22,007 (22,007) |
19,204 |
| (202)(203)の計 | 16,782,512 (16,782,512) |
14,411,972 | 155,055 (155,055) |
133,728 | ||||
石巻市及び女川町は、東日本大震災で住居を失うなどした者のための災害公営住宅(石巻市の新立野第一復興住宅等130団地及び女川町の大原住宅等28団地の計158団地)に居住する者に対する家賃の低廉化を事業費計16,782,512,000円で実施している。
2市町は、令和元、2両年度の家賃の低廉化に係る事業の実施に当たっては、それぞれ東日本大震災復興交付金の交付を受けて造成した基金を取り崩し、また、3年度の同事業の実施に当たっては、それぞれ東日本大震災災害公営住宅家賃対策事業補助金の交付を受けており、基金から取り崩された交付金相当額及び同補助金の交付額は計14,411,972,621円となっている。そして、宮城県は、2市町から同交付金の完了実績報告書及び同補助金の交付申請書等の提出を受け、それぞれその内容を審査している。
これらの災害公営住宅の家賃の低廉化に係る事業費は、公営住宅等家賃対策補助金交付要領(平成8年建設省住備発第87号。以下「交付要領」という。)等に基づき、公営住宅の団地等ごとに算定した対象額(以下「対象額」という。)を合計するなどした額とすることとなっている。そして、対象額は、次のとおり、公営住宅法施行令(昭和26年政令第240号)等の規定に基づき算定した近傍同種の住宅の家賃の額(以下「政令家賃」という。)等を用いて算定することとなっている。
交付要領によれば、補助対象戸数は、基準日現在における入居戸数とされているが、このうち、公営住宅に引き続き3年以上入居し、一定の基準額を超える収入を有する者が入居している公営住宅の戸数(以下「収入超過者の入居戸数」という。)等は除くこととされている。また、一戸当たりの床面積が80㎡を超える公営住宅にあっては、80㎡を当該公営住宅の床面積で除した数値を政令家賃及び入居者負担基準額にそれぞれ乗じた額を用いることとされている。
そして、対象額の算定に用いる政令家賃は、次のとおり算定することとなっている。
政令家賃の算定に用いる公課については、「公営住宅法の一部を改正する法律等の運用について」(平成8年建設省住総発第135号)等によれば、近傍同種の住宅に課される固定資産税等の合計額とされており、各地方公共団体において実際に条例で規定されている税率等により算定した税額に相当する額とすることとされている。また、近傍同種の住宅が税制上の特例の対象となる場合には、特例を適用した後の税額に相当する額とすることとされている。税制上の特例としては、地方税法(昭和25年法律第226号)附則第15条の6における新築住宅に対する固定資産税の減額があり、住宅の管理開始時から建物の構造に応じて3年又は5年は、当該住宅に係る固定資産税について2分の1に相当する額を減額することとなっている。
しかし、2市町は、次のとおり事業費を算定していた。
石巻市は、対象額を算定する際に、補助対象戸数について、収入超過者の入居戸数を除いた戸数を用いるべきであったのに、誤って収入超過者の入居戸数を含めるなどしていた。
女川町は、対象額を算定する際に、一戸当たりの床面積が80㎡を超える公営住宅について、80㎡を当該公営住宅の床面積で除した数値を政令家賃及び入居者負担基準額にそれぞれ乗じた額を用いるべきであったのに、誤って政令家賃及び入居者負担基準額をそのまま用いていた。
このほか、2市町は、公課を算定する際に、固定資産税について、税制上の特例を適用して住宅の管理開始時から建物の構造に応じて3年又は5年は2分の1に相当する額を減額すべきであったのに、誤って住宅の管理開始時より前のしゅん工時から3年又は5年としており、その結果、固定資産税の減額期間を1年短くして算定するなどしていた。
これらのことから、2市町においていずれも事業費が過大に算定されていた。
したがって、元年度から3年度までに係る適正な事業費を算定すると、計16,627,457,000円となることから、2市町が算定していた事業費16,782,512,000円との差額155,055,000円が過大となっていて、これに係る交付金等相当額133,728,621円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、2市町において対象額の算定についての理解が十分でなかったこと、宮城県において完了実績報告書等の審査が十分でなかったことなどによると認められる。
(前掲総務省の項「0064震災復興特別交付税の額の算定に当たり、交付対象事業費の算定が適切でなかったなどのため、同交付税が過大に交付されていたもの」参照)