(560)
近畿電気通信局で、京都壬生電話局にあらたに1,200端子を増設することとし、昭和25年3月大阪電工株式会社に工事費1,140,000円で同月末を期限として機器装置架の建設、増設関係の布線配置その他の基礎工事を請け負わせたものがある。右工事は官給資材のA5号ヒユーズ盤等一部物品(価額32,573円)を関係部局において適期に調達しなかつたため、わずかに3%の工程を残してやむなく期限を逐次延伸し、25年8月本院会計実地検査当時は中止されていた状況である。
右工事と併行して直営で施行する予定の左の関連工事も、このため施行が遅れまだ完成に至らない。
(1) 京都電気通信管理所で、工事費6,075,500円をもつて25年3月施行予定の壬生局市内電話の局内中継線の切替その他の装置工事は、全工程を25年度に繰り越し、7月末においてもわずかに5%しかできていない。
(2)同電気通信管理所で、工事費2,986,900円をもつて25年3月完成予定の加入者増設市内電話宅内装置工事は、6月に至つて一応電話機の装置をしただけで切替工程は未着手のままであつた。
(561)
長岡電気通信管理所で、昭和25年3月直営で施行した市外電話施設工事(復旧)の工事費として2,278,246円を支出したものがある。
右工事は、塚山、広田間に電柱建設173本、同撤去141本、裸線張替5キロメートル4その他支線取替等を施行するものであつて、長野逓信局が24年4月長岡電気通信工事局(長岡電気通信管理所)に工事実施指令を発したものであるが、主要材料の電柱173本が未着のため工事を延期し、ようやく25年2月その到着を待つて着手し3月末完成したものである。
しかし、当時同逓信局資材部には本工事所要の電柱を十分まかない得る数量があつたと認められるにもかかわらず、これを交付しないで工事を著しく遅延させたばかりでなく、冬期の不利な条件の下に工事を施行する結果となつたため、適期に通常の工費で施行した場合に比べ約70万円多額に経費を支出する結果となつたものである。