電気通信省施設局建設部及び北陸電気通信局で、昭和24年度中大明電話工業株式会社外4会社に請け負わせた麻生津、富山間市外電話ケーブル敷設工事の代金として合計38,780,200円を支出したものがある。
右工事は、麻生津電話中継所測点34から富山電話局間を5工区に分け、前記5会社に24年5月末から9月20日までの期間に施行させたものであるが、その仕様書並びに実施工法図によると掘さく深度は100センチメートルであるから14対がい装ケーブル(径33ミリメートル)の場合は土被り96センチメートル以上、150対鉛被非ケーブル(径55ミリメートル)の場合は土被り94センチメートル以上でなければならないのに、25年4月本院会計実地検査の際の調査によれば、90センチメートル以上の箇所は認められず、はなはだしきは73センチメートルの箇所もあつた状況であつて、仮に全工程を土被り平均90センチメートルとして施行したとすれば約54万円が多額に支出された計算となる。