公団は、昭和22年度に15設立されたが、24年度中に5公団が解散され、25年度になつて更に4公団が解散されたので、25年12月現在存続しているのは6公団である。
24年度における13公団(清算事務を貿易特別会計に移された食糧貿易、原材料貿易の2公団を除く。)の損益を通算すると純欠損総額は14億7千8百余万円となつている。
なお、設立以来24年度までの各公団の損益を通算すると4億9千2百余万円の純欠損となつているが、そのおもな原因は肥料配給で21億1千1百余万円、価格調整で13億8千7百余万円、食料品配給で11億4千余万円、酒類配給で5億9千1百余万円の純利益を生じたが、一方、配炭で30億3千7百余万円、食糧配給で17億3千余万円、石油配給で11億63百余万円の純欠損を生じたことである。
各公団を通じ、経理上妥当でないと認められた点は、資金を市中銀行に滞留させ、その資金を他に融資したりなどしていること、商品売渡代金の回収努力が十分でなく多額の売掛金を存していること、架空の名義などにより予算目的外の支払をしていること、保管商品の管理が十分でないこと、職員が売上代金等をほしいままに領得するものが多いことなどである。
なお、公団等の予算決算制度が24年度から新しく設けられた関係上、23年度から繰り越した未収金、未払金又は25年度に繰り越した未収金、未払金を決算に計上したものとしないものとを生じ、あるいは特別会計として経理している収支を決算に計上しないもの、預り保証金その他仮受の性質を有する収入を決算に計上しているものなどがあつて、計上するものとしないものとの区別が明白でない点がある。又、一部には支払債務の確定しない繰越額を支出決定済額に計上しているものがあり、予算決算制度について更に詳細な規定を設けて、これを徹底させる必要があると認められる。