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  • 昭和25年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第2 総理府|
  • (終戦処理関係の分)|
  • 不当事項|
  • (一般会計)|
  • 物件

特殊木箱の購入価格高価に失するもの


(46) 特殊木箱の購入価格高価に失するもの

 (部)終戦処理費 (款)終戦処理事業費 (項)終戦処理既定調達費

 特別調達庁及び東京特別調達局で、昭和25年2月から6月までの間に、昭和木材工業株式会社外10会社から購入した特殊木箱17,400個の代金とて97,948,948円(うち24年度分94,281,700円)を支出したものがある。
 右価格の内訳について、主材料である杉板材の歩留りを見ると、表面かんな仕上げによる歩減り14%、長さの調整その他による歩減り26%とし、結局歩留りを60%としている。しかし、かんな仕上げするのは木箱の外面だけであるのに、当て木、底、さん等までかんな仕上げを要するものとして歩減りを14%としたのは多きに過ぎ、又、長さの調整その他による歩減りも他の木箱については大体10%程度としている状況であつて、たとえ規格において幾分相違しているとしても本件は歩減りの算定大きに過ぎ、結局歩留り60%は著しく過少に失するものと認められる。いま、これを本件と同一規格品の他の購買例における製造業者の原価計算について見ると、70%から80%としている状況であつて、仮に、歩留り70%として計算すれば諸経費を含め約530万円節減することができた計算である。