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  • 昭和25年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
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石炭がら処理代金の支払に当り処置当を得ないもの


(58) 石炭がら処理代金の支払に当り処置当を得ないもの

(昭和24年度)(大蔵省)(一般会計)(部)終戦処理費(款)終戦処理事業費 (項)終戦処理既定調達費

 札幌特別調達局で、連合軍放出廃品処理協会に概算契約をもつて請け負わせた昭和23年4月から24年3月に至る間の全道(千歳地区を除く。)石炭がら処理役務の精算代金として16,633,699円(うち23年度分12,113,309円)を支出したものがある。 
 右は、札幌その他の地区において発生する石炭がらを貨物自動車又は馬車により運搬廃棄するもので、石炭がらの処理数量31,900屯に対し貨物自動車1,266台(真駒内地区の分)、馬車6,259台(真駒内を除く他地区の分)及び荷役夫などの労務者10,918人を使用したこととして支払つたものであるが、

(1) 馬車によつて処理する地区の石炭がら発生量は9,320屯で、これに対し馬車6,259台を使用したものとしているが、馬車1日1台の処理可能数量は2屯程度であるから、これを処理するに要する馬車数は左のとおり

地区 馬車によつて処理する石炭がらの量 所要馬車数 摘要
札幌 6,500 3,250
函館 2,400 1,200
小樽 200 365 廃棄量が少いため一日1台を要するものとして計算
登別 220 182 施設が1箇所であるから一日0.5台を要するものとして計算
9,320 4,997

4,997台で足り、差引1,262台は多きに過ぎた計算である。

(2) 労務者10,918人は業者の支払実績によれば10,478人で440人の相違があるばかりでなく、函館、小樽及び登別地区において馬車使用数3,280台に対し労務者の使用実績は4,583人で、これによると馬車1台当り馬車ひきの外平均1人39の労務者を附き添わせたこととなつているが、札幌市における一般の石炭がら処理の実情を見ると、馬車1台、一日の処理2屯程度では馬車ひきの外に労務者を附き添う必要はないものであるから、結局労務者は貨物自動車によつて処理する真駒内地区の分に対し上乗人夫1台につき4人として5,064人を見込めば足りたものである。
 更に、労務費はすべて荷役夫の賃率を適用して3,098,853円を支払つているが、本件作業の内容を見ると単に石炭がらを貨物自動車又は馬車に積み込み積み卸すだけの単純なもので、特に技能を要しないものであるから普通人夫で足りたものと認められる。いま、これを普通人夫によつて計算すれば左のとおり

荷役夫として支払つたもの 普通人夫として計算 差額
期間 人員 単価 金額 人員 単価 金額
 年 月 日
23、4、 1から
〃 〃 9まで

1,530

106.25

246,182

742

85

91,963

154,219
23、4、10から
〃 8、31まで
3,800 125.00から
156.25まで
875,102 1,590 125 288,093 587,009
23、9、 1から
〃 12、31まで
2,399 175.00から
210.00まで
696,731 872 175 239,344 457,387
24、1、 1から
〃 3、31まで
3,189 390.00から
468.00まで
1,280,838 1,860 235 405,205 875,633
10,918   3,098,853 5,064    1,024,605 2,074,248

備考 単価は単に基本給を掲げたが、金額には各種手当が加算されている。
2,074,248円は多きに過ぎた計算である。
 いま仮に、馬車の使用台数を4,997台、1台当り借料1,050円とし、労務者を普通人夫5,064人として計算すれば諸経費をあわせ合計12,325,070円となり、約430万余円を減額することができた計算である。