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  • 昭和25年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第4 大蔵省|
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  • (一般会計)|
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国有財産の管理当を得ないもの


(142)−(144) 国有財産の管理当を得ないもの

(142)  関東財務局で、普通財産である東京都千代田区霞ケ関3丁目所在の土地650坪を昭和24年2月以降ニユーエンパイヤモーター株式会社に使用させているものがある。
 右は、明治45年以降東京都に公園用地として無償貸付し、都はこれを公園に使用してきたもので昭和20年9月連合国軍に接収されたものであるが、23年12月に至り前記会社に使用させることを条件として接収を解除され、都はこれを同会社の建物用地に使用させることとしたものであつて、既に公園としての用途に使用されていないものであるのに2年余を経過しながらそのままにしているのは処置当を得ない。
 なお、都は本件土地使用料として前記会社から月額坪当り5円10計3,315円を徴収し、他に寄附金として2,000,000円を収納している状況である。

(143)  同局で、東京都千代田区永田町1丁目所在の国有財産である元海軍施設本部の土地234坪42、建物石造2階建1棟延12坪66を元所有者伊東某により衆議院に売り払われたものがある。
 右は、昭和20年8月7日海軍省が前記施設本部の用地とする目的で伊東某から価格69,182円をもつて買収し、所有権移転の登記未了のまま大蔵省に引き継がれたものであるが、その後4年余を経過したのに登記手続を行わずそのまま放置していたため、24年11月元所有者により衆議院の用地として価格1,210,000円で売り払われ同月所有権移転の登記も完了したもので、国有財産の管理当を得ない。

(144)  東海財務局で、昭和22年11月から三重水産専門学校に三重県一志郡香良洲町所在元三重海軍航空隊の施設の一部を一時使用させていたものがあるが、26年7月本院会計実地検査の際調査するに、22年12月から23年1月までの間に、同校理事長村尾某外一名がほしいままに発電装置等を価格2,420,000円で他に売り渡しているのに何らの処置も講じていないので注意したところ、26年12月3,702,987円を徴収する旨の回答があつた。