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  • 昭和25年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第8 通商産業省|
  • 不当事項|
  • (貿易特別会計)|
  • 物件

輸入故衣料の売渡に当り処置当を得ないもの


(642) 輸入故衣料の売渡に当り処置当を得ないもの

(款)貿易取引費(項)諸支出金

 通商産業省で、昭和25年3月から5月までの間に輸入した故衣料799,996点(7船分)のうち、第1船分80,312点を丸菱通商株式会社(以下丸菱という。)に売り渡し、同年4月その代金80,427,251円を徴収したのに、丸菱で処分の見通しがつかないため、右第1船処分残品47,521点価額50,544,395円を引き取り、別に丸菱が代金を納付しないで処分した第2船分3,845点価額2,719,192円を差し引き、47,825,203円を6月から9月までの間に丸菱に返還したものがある。

 右故衣料の輸入は、ニユーヨーク市ダドリアン輸出会社と丸菱との間に行われた商談に基くもので、民間貿易の性質をもつていたものであるが、当時民間貿易は許可されていなかつたため政府貿易の形式をとり、取引上の責任は一切丸菱が負担することとし、通商産業省は単なる名義人として24年12月前記輸出会社とバーター契約を締結し、入港後船側渡の条件で、右7船分の全量を丸菱に売り渡す形式をとつたものであり、通商産業省は、右条件に基き前記のとおり第1船分を丸菱に売り渡しその代金を徴収したものであるのに、丸菱の要請をいれ同輸入故衣料の処分残品を引き収り、既に徴収した代金の一部を返還したのは当を得ない。

 なお、通商産業省はこのようにして輸入した故衣料の全量のうち、丸菱に対する前記売渡分36,636点を除いた763,360点を25年9月に至り3月にさかのぼつて引き受け、輸入実務委託契約に切り替えることを余儀なくされたものである。しかして、通商産業省は、右故衣料の処分に際し、当初は入札に付したが売行不振のため大半は原価に比べ約15%値引で随意契約によつた結果、総原価566,031,211円に対しその総処分価額は438,589,771円(前記丸菱に売渡の分を含む。)にとどまり、差引127,441,440円の損失を負担する結果となつたものである。