(747)
電気通信省施設局建築部で、昭和25年6月株式会社安藤組外3会社に世田谷電報電話局局舎新築その他工事を工事費41,056,800円(うち電話局の分34,133,602円)で請け負わせ、26年2月完成したものがある。
右は、前記施設局で、23年度において世田谷局周辺の各局の加入者区域を統合整理し、新たに収容端子10,000回線の分局開始を立案し、これに基いて24年度第2・四半期に鋼筋コンクリート造局舍700坪の認証を受け25年6月着工したものであるが、同年2月第二丸の内40,000端子電話局の建設を優先施行する計画が確定し、右世田谷分局開始計画は中止のやむなきに至つたのに局舎だけを新築したもので26年11月末現在全く遊休の状態であるばかりでなく、今後当分の間機械等の建設計画についても見通しが立つていない状況である。
(748)
関東電気通信局で、昭和25年6月桐生電話局改式工事(現在の3,200回線を4,800回線に増設して、共電交換局から自動交換局に方式を変更するもの)のうち、電力工事その工事費10,493,000円(その後26年9月までに12,298,953円に増額)の工事命令を受け、25年12月着工施行中のものがある。
右電力工事は、現局舎の一部に電池すえ付及び各種配電盤すえ付を行いこれと関連して別途建築部において増築する新局舎に高圧受電装置、予備電源装置及び温湿度調整装置を設置するものであるが、局舎増築工事は25年度においては予算処置がとられず、ようやく26年9月工事費8,598,000円をもつて着工し、11月15日現在30%程度の出来高であるため、既に電池及び配電盤工事はそのほとんどが完成し、又、高圧受電装置等の工事は所要の物品が現場に到着していながら全く着手できない状況である。
(749) 東京都市電気通信部で、足立電話局電力設備工事を工事費10,736,000円(うち貯蔵品使用額8,108,000円)で、昭和26年3月完成することとして重要機材類である20KW電動発電機2台及び蓄電池2組外12点6,767,163円のものを購入したが、これを収容する予備電源用局舎の建設工事については25年度は予算処置がとられず、購入品は26年1月代金支払済であるのに製造業者の倉庫に保管され又は同電話局の通路等に置かれたままの状況である。
(750)
電気通信省施設局建築部で、昭和25年3月清水建設株式会社に対し鳥取電話局局舍新築工事(鋼筋コンクリート造2階建延918平米5)を12,967,300円(外に官給材594,625円)で請け負わせ、26年2月完成したものがある。
右工事は、現設備が磁石式で老朽のため、終局3,000端子の自動電話局に改式すべく局舎を建設したものであるが、これと一連の工事であるべき機械設備工事は26年度予算にも計上されていない。
(751)
電気通信省施設局施設部で、昭和24年度に市外回線増設計画の一環として一の関、盛岡間の搬送電話回線作製を計画し、東北電気通信局をして一の関電話中継所新築工事及びその附帯工事を工事費2,023,560円をもつて施行させ、同工事は25年4月に完成している。
しかるに、同中継所に設置すべき搬送装置の新設計画の決定が遅れ、電力工事(1,446,000円)については26年8月2日、機械工事(1,054,000円)については9月26日予算が示達されたが、10月末現在なお工事は未着手のままであり、さきに完成した庁舎は遊休の状況にある。