(部)公共事業費(款)災害復旧公共事業費(項)河川災害復旧事業費 外1科目
関東及び中国四国両地方建設局で、昭和25年度中に松戸堤防外3災害復旧工事を15,561,805円で施行したものがある。
右は、すべて被災箇所を原形に復旧する全額国庫負担の災害復旧工事として施行したものであるが、本院会計実地検査の際その現地について見ると、被災事実のないのに改修し又は原形をこえた工事が左のとおり15,184,805円あり、これらはいずれも改修工事として施行しなければならないのに災害復旧工事として実施したため、地元地方公共団体から河川改修工事費分担金、総工事費の3分の1相当額5,061,601円を徴収することができない結果となつている。
工事事務所 | 工事 | 区分 | 工事費総額 | 改修工事費又は原形超過額 | 地元分担金相当額 | 摘要 | |
(877) |
江戸川 |
松戸堤防災害復旧 |
直営 |
円 794,040 |
円 794,040 |
円 264,680 |
毎年増水の都度堤防に漏水があり、特に災害により損傷を受けたものではなく、当然増補工事として施行すべきものを、災害復旧工事として集水開きよ及び排水暗きよ工事を実施した。 |
(878) | 同 | 金町第三護岸災害復旧 | 同 | 1,827,765 | 1,450,765 | 483,588 | 延長20米の根固水制工を89米に増加した。 |
(879) | 吉野川 | 大野島堤防災害復旧 | 負請 | 8,650,000 | 8,650,000 | 2,883,333 | 25年9月の出水により中洲の一部が流出したため堤防裏側の一部に漏水を生じたが、堤防護岸等には直接被害がないので、当然増補工事として施行すべきものを災害復旧工事として堤防護岸及び根固工事を実施した。 |
(880) | 同 | 古川第二水制災害復旧 | 同 | 4,290,000 | 4,290,000 | 1,430,000 | 24年6月及び8月の出水により一部流失した中洲に新たに蛇籠水制を設けて寄洲を作り、再度被災の防止を目的として工事を実施した。 |
計 | 15,561,805 | 15,184,805 | 5,061,601 |
なお、古川第二水制災害復旧工事は盛土3,000立米を実施したものとして代金を支払つているが、実際の盛土量は2,220立米で、差引780立米に対する工事費187,200円が過大に支払われている。