(款)専売公社事業収入 (項)たばこ事業収入
製造たばこの売渡については、日本専売公社地方局管下の支局、出張所が、本社の指示する販売計画数量を固執する結果、経理上当を得ない処置をした事例が次のとおりある。
(1) 小売人のたばこ買受希望数量が、販売計画数量に達しない場合に、その不足数量を手持させ、このためたばこ販売協同組合が銀行から借り入れた買受資金の返済に充てさせるため、別途たばこ売渡代金として収納した現金を一時(3日間から30日間位)組合に融通していた事例が、岡山地方局管内の倉敷、津山、西大寺、玉島、笠岡各出張所及び福岡地方局管内の門司支局で計22,623,620円ある。
又、同様の場合にその不足数量を銀行からの融資により買い受けさせることとし、小売人にたばこの現物を年末に引き渡したが、融資が得られなかつたためその代金の納入が翌月となつたのに、年末に代金が納入されたように経理した事例が、東京地方局管内の芝出張所で112,105,669円ある。
(2) 小売人のたばこ買受数量が、販売計画数量をこえた場合に、小売人にたばこの現物を年末又は年度末に引き渡しその代金を受領しながら、たばこの売渡及びその代金の納入が翌月又は翌年度初めになされたように経理した事例が、郡山地方局管内の若松出張所、札幌地方局管内の函館支局及び札幌出張所並びに広島地方局管内の下関支局及び福山出張所で計21,335,086円ある。