昭和25年度中に使用見込のない貯蔵品を同年度所属の経費として決算したものが、総額約2,467,620,000円ある。
右のうち、被服347,977,000円、車両用品500,000,000円、軌道用品174,030,000円、自動車用品93,819,000円、石炭142,133,000円計1,257,959,000円は、特に26年2月に至り、年度内に使用見込がないにもかかわらず、経費予算を示達し計算させたものである。このように多額の用品を当期の損費負担とすることは、予算の消化を図つたものと認められるばかりでなく、発生主義会計の趣旨に反するものである。
右の外、架空の損費を計上したものなどで損失勘定の過誤となつているものが、左のとおり総額3,222,701円ある。
地方経理事務所 (決算箇所) |
過誤の内容 | 金額 | 処理の状況 |
仙台 |
福島外3保線区で直営工事の人夫賃を架空に計上していたもの |
円 1,390,597 |
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静岡 | 御殿場線通信線路の財産引継に当り関係資斜との不符合分を誤つて除却処理したため損費が架空に計上されていたもの | 1,106,186 | |
米子 | 工事の既成部分を未竣功施設に振替処理の際仕訳整理を誤つて架空の除却費を計上していたもの | 252,118 | |
四国 | 烏山隧道外1箇所の軌条更換工事の主要材料は25年度末までに入手しなかつたのにこれを使用したものとして損費に計上していたもの | 473,800 |