連合国軍人等住宅公社は、連合国軍人等住宅公社法(昭和25年法律第82号)によつて、連合国軍人及び軍に附属し又は随伴する連合国人並びにこれらの者の家族の使用する住宅2千戸を建設してこれを賃貸する目的で設置され、建設費は米国対日援助見返資金のうちから借り入れるものであるが、25年度の収入済額は70億5千1百余万円、支出済額は69億5千1百余万円で差引9千9百余万円の残額を生じている。しかして、収入及び支出のおもなものは、収入において借入金69億4千9百余万円、建物貸付料9千9百余万円で、支出において住宅建設費69億1千8百余万円、借入金利息3千3百余万円であつて、建設工事の施行に関し、しばしば設計を変更したため著しく経費が増加し又は手もどりをきたしたものなどがあり、なお、競争契約によつているため結果的な批判は困難であるが、工事費予定価格の積算において材料、労力等の算定が過大で論議の余地があると認められるものがある。