国立大阪病院及び同長野分院で、昭和25年7月から27年7月までの間に、入院患者から入院料前納金として受領した6,327,020円を市中銀行の預金又は現金で保有の上、患者が退院の際それぞれ精算し、27年7月本院会計実地検査当時605,670円を保有していたものがある。
本件前納金は、診療費の保証金として受領したものであるから、これを歳入歳出外現金として取り扱い、出納官吏の保管に付すべきものであつたのにその処置をとらなかつたもので、大阪病院ではこのような不合規な取扱をしている間に217,500円(うち30,000円補てん済)を関係職員に領得され、又、長野分院ではみだりに看護料等に使用し会計実地検査当時125,000円が補てんされていなかつた。