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  • 昭和26年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第7 農林省|
  • 不当事項|
  • (食糧管理特別会計)|
  • 役務

食糧の輸送に当り不経済な運送をしたもの


(779)−(782) 食糧の輸送に当り不経済な運送をしたもの

(款)食糧管理費 (項)管理費

 食糧庁で、日本通運株式会社外2会社に輸入小麦等の食糧を運送させたもののうち、運送時における着地食糧事務所の在庫量及び管内の需給状況を勘案することなく当初の計画のまま運送を実施したため、受入した食糧事務所においてこれを消化することができず、その全量又は大部分を更に他の食糧事務所へ転送し、あるいは管内の加工工場の能力を十分に考慮しないで加工のための運送を実施したため、加工製品を逆送するなど不経済な再運送を実施したものが左のとおりある。

関係食糧事務所 品名 数量 運送年月 運送賃支払額 同上のうち節減することができた額 摘要
年月
(779) 栃木
茨城
山形
北海道
神奈川
輸入小麦粉 899 25.4から
〃8まで
2,186,532 1,093,266 栃木、茨城から山形へ運送し、2箇月後その全量を更に北海道、神奈川へ転送しているが、山形における小麦粉の在庫量及び需給状況を十分に考慮すれば、最初の運送は費用なかつたものである。
(780) 静岡
愛知
輸入小麦
輸入小麦粉
2,500
1,230
26.9から
〃12まで
3,966,893 1,003,274 静岡にある白わら小麦2,500トンを愛知に運送し、赤わら小麦と混合ばん砕の上その加工品を静岡に運送しているが、静岡には加工能力があつたのであるからその所要分の小麦粉に要する原料赤わら小麦を愛知から運送させて加工すれば、小麦粉の運送賃を節減することができたものである。
(781) 滋賀
愛知
内地小麦
輸入小麦
700
1,007
26.5 2,134,170 1,081,291 滋賀で新麦供出に伴う倉庫調達等のため前年産内地小麦を愛知に運送したところ、滋賀の需要に支障をきたし、愛知から輸入小麦を受け入れているが、倉庫調達のため必要があれば滋賀管内の加工工場附属倉庫等に運送すれば足り、高価な県外運送を行う要はなかつたばかりでなく、愛知から運送した輸入小麦のうち700屯はその必要もなかつたものである。
(782) 兵庫
京都
滋賀
輸入大麦 1,080 26.9から
27.3まで
2,845,152 1,441,778 京都において、兵庫から受け入れた輸入大麦を、その後全量を精麦の需給状況がさほどひつ迫していない滋賀に転送しているが、転送時に、京都では他から精麦2,287屯を受け入れている状況であるから、前記大麦は京都において加工すれば消費することができたもので、これを滋賀へ運送する必要はなかつたものである。
11,132,747 4,619,609