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  • 昭和26年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第10 郵政省|
  • 不当事項|
  • (郵政事業特別会計)|
  • 物件

不急の物品を購入したもの


(885) 不急の物品を購入したもの

 郵政省で、昭和26年3月国庫債務負担行為に基き株式会社博道商会から購入した紙幣は束用テープ甲87,000把の代金として4月に1,218,000円を支払つたものがある。

 右は、所要見込量の算出に当り、25年3月中の東京中央郵便局における資金及び過超金の取扱高の金種別の割合を調査し、この割合を24年度の各郵便局の同取扱金額約9600億円に適用して算出した年間所要見込量を703,800把とし、その7箇月分に相当する最高標準在庫量422,200把から25年度第3・四半期末現在の在庫量334,393把を差し引き87,000把を購入したものであるが、その算出の基礎とした前記各郵便局の取扱金額約9600億円のうちには、証券過超金受払金額約1,030億円及び一局の私出金額は他局の受入金額となる過超金の受払金額中重複と認められる金額約2740億円の本品使用の対象とならない金額約3770億円が含まれているものであるから、これを差し引いた約5830億円に適用して算出すべきものであるのにこれに気付かなかつたもので、これにより算出したとすれば年間所要見込量は約38万5,000把、最高標準在庫量は約23万把で足り、これは前記第3・四半期末保有の334,393把で十分充足することができるものであるから、国庫債務負担行為によつてまで調達の要はなかつたものである。現に、27年11月末現在においても前記購入全数量が未使用のまま本省倉庫に貯蔵されている状況である。