昭和28年3月末における日本銀行政府預金勘定残高は左のとおり
種別 | 28年3月末現在 | 27年3月末現在 | 差引増減 |
当座預金 | 百万円 58,060 |
百万円 61,906 |
百万円 △3,845 |
一般部 | 53,519 | 57,210 | △3,691 |
資金運用部 | 4,541 | 4,695 | △154 |
別口預金 | 8,419 | 4,169 | 4,250 |
指定預金 | 65,850 | 30,890 | 34,959 |
小額紙幣引換準備預金 | 193 | 250 | △57 |
援助資金預金 | 48 | 2,659 | △2,611 |
計 | 132,572 | 99,876 | 32,696 |
であって、これを前年同期に比べると、指定預金の増加が著しい。
これは、主として安全保障諸費等の支払が少なかったことに因り当座預金に著しい余裕金を生じた結果、これを政府の市中金融緩和対策、食糧買入代金支払遅延のつなぎ措置等として金融機関へ預託するため指定預金に組み替えたためである。
なお、年度中の資金繰りのため、食糧証券および外国為替資金証券の発行ならびに一時借入金によって現金の不足を補てんした額は6612億円で、前年度の5231億5000万円に比べ1380億5000万円増加し、また、国庫余裕金の特別会計への繰替使用額は年間3204億9500万円で、前年度の2450億3400万円に比べ754億6100万円増加している。