関東地方建設局利根川上流ほか2工事事務所で、その保有している3立米積土運車および同部品を、あるいは古鉄として、あるいは帳簿外物品として長期にわたり野天に放置しているものなどが次のとおりあるが、これらのうちには車体の木部を取り替えれば容易に活用することができるもの、部品としての利用可能なものが相当数あり、しかも、一方関東および九州地方建設局では昭和27年度中に同種の土運車80台、車輪車軸40本を10,435,000円で製作または購入している状況であるのにその利用の方途を全く講じていないのは当を得ない。
(1) 関東地方建設局利根川上流工事事務所で、22年9月以降活用可能な車体17台および車輪車軸343本、車台139台(新品購入価格12,011,500円)等を帳簿外に保有し、そのうち車輪車軸104本、車台41台(新品購入価格3,091,000円)を工事現場の高水敷に放置しているが、一方、同所では27年度において新たに同種の土運車50台を5,000,000円で製作している状況である。
(2) 同局鬼怒川工事事務所で、16年以降51台、20年以降40台、26年以降50台、計141台(新品購入価格9,870,000円)の土運車を全く使用しないで長期間にわたり野天に放置しているが、そのうち衰損はなはだしく使用不能になった37台を除く残余の104台は車体の木部を取り替えれば活用することができるものである。
(3) 中国四国地方建設局太田川工事事務所で、車体196台および車輪車軸336本(新品購入価格25,480,000円)等を全く使用しないで長期間にわたり野天に放置し、これを古鉄145トンとして記帳整理しているが、そのうち衰損はなはだしく使用不能の車体20台および車輪車軸20本のほかは活用することができるものである。