(項)建設改良工事費
日本電信電話公社関東電気通信局東京搬送通信部の施行した局内工事と関東電気通信局の施行した局舎工事がは行して不経済な結果となっているものがある。
右は、同部で、直営により本田統制電話中継所の従来の回線路に更に6通話路を重畳するための局内工事を工事費14,438,144円をもって昭和27年12月起工し28年6月完成しているが、これに先行して関東電気通信局で施行すべき本田統制電話中継所増築その他工事(工事費11,000,000円)が著しく遅れ、28年4月にようやく着工したために本局内工事を狭あいな旧局舎内に施行したものであって、増築局舎完成後はこれに移装しなければならない状況であり、そのために同部の計算によると前記局内工事費のうち移装に伴い転用することができないケーブル類、基礎等に要した工事費約53万円および移装に伴い要すべき労務費等約9万円計約62万円は不経済な支出となるべきものである。
右局舎増築工事は、27年度当初予算に計上され、その実行計画は27年3月ごろに決定し同局に通知されたものであって、早期に着工すれば局内工事着工の27年12月までには完成することができたものであるのに、28年4月にようやく着工し11月に完成することとなったのは、同局から本社への計画票提出が、本件工事に関連する宿舎工事用土地増買の計画変更があったとはいえ著しく遅延して9月となったうえ、本社の認証も11月の機構改革に起因する部内事務の全般的停滞に災されたため遅延して28年1月となり、さらに、同局の着工が年度末の事務ふくそうに際会したためはなはだしく遅延して4月となったことに因るものである。