国庫金

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第２節　国庫金および国有財産

第１　国庫金

　昭和２９年３月末における日本銀行政府預金勘定残高は左のとおり

であって、これを前年同期に比べると、政府預金残高合計においては減少しているが、当座預金は増加し、指定預金は著しく減少している。
　政府預金残高の減少は、主として旧軍人等恩給費、安全保障諸費等の支払が少なかったが、食糧管理特別会計の支払が多かったためであり、当座預金と指定預金の増減は、金融緩和対策等として金融機関に預託したものの引揚により指定預金から当座預金に組み替えられたものが多かったためである。
　なお、年度中の資金繰りのため、食糧証券および外国為替資金証券の発行ならびに一時借入金によって現金の不足を補てんした額は７４１９億円で、前年度の６６１２億円に比べると８０７億円増加し、また、国庫余裕金の特別会計への繰替使用額は年間３４０５億５４００万円で、前年度の３２０４億９５００万円に比べると２００億５９００万円増加している。