(昭和27年度) (項)病院経営費
国立旭川病院で、燃料費を架空に経理して予算外の経費に使用したものがある。
すなわち、昭和25年2月から27年12月までの間に石炭購入名義で支出されているもののうち11,677,326円についてみると、そのうち石炭を購入してその代金として支払われたのは3,691,590円にすぎず、残余の7,985,736円(24年度分1,210,000円、25年度分1,714,966円、26年度分2,600,920円、27年度分2,459,850円)はこれを別途に経理して、うち7,718,130円は諸会議費(112,593円)、接待費(1,243,592円)、部外から専門医を招へいする経費(268,060円)、医師研究費(997,120円)等に使用されている。その使途の内容を検討すると、病院業務の運営上やむを得なかったと認められる事情もあるが、予算外の経理を行い接待費等に多額の国費を費やしたことは遺憾である。
なお、現金残高267,605円及び右支払い額のうち468,892円は29年4月までに関係者から回収して定額れい入または歳入納付の処理がされており、また、本件に関係のある院長は29年9月までにいずれも退職しており、会計事務担当庶務課長田中某は29年5月他の療養所に降格転任させられている。