昭和２８年度決算検査報告
住宅金融公庫の昭和２８年度中新規貸付実行額は、２１７億９千６百余万円、回収額は３１億１千６百余万円で、年度末貸付残高は６１１億９千４百余万円であって、このうち元金の延滞が６箇月以上のものは２千１百余万円（うち１年以上延滞８百余万円）である。
本年度中の住宅建設資金の貸付契約を締結した額は、個人住宅建設資金５万２千余戸分１７４億９千３百余万円、組合住宅建設資金１千余戸分６億３千２百余万円、賃貸住宅建設資金５千余戸分３４億７千６百余万円計５万９千余戸分２１６億３百余万円に達し、これに新たに２８年１１月から貸付けを開始した産業労働者住宅建設資金４千余戸分１６億９千３百余万円を加算するときは合計６万４千余戸分２３２億９千７百余万円となり、本年度計画５万５千余戸分２１３億３５００万円を大幅に超過することとなった。
なお、２５年業務を開始してから２８年度末までの貸付契約戸数は累計２２万６千余戸に達している。
本年度においては一応９億１百余万円の利益をあげたが、これを全部滞貸償却引当金に計上したため国に納付すべき利益はなかった。