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  • 昭和29年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
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航空発動機予備部品の購入にあたり処置当を得ないもの


(26) 航空発動機予備部品の購入にあたり処置当を得ないもの

(組織)防衛庁 (項)保安庁

 保安庁第一、第二両幕僚監部で、昭和28年11月、随意契約により伊藤忠商事株式会社から米国ビーチ・エアークラフト会社製メンター練習機の発動機用予備部品を計42,757,661円で購入しているが、価格や購入先についての調査が不十分なため約800万円が高価となったものと認められる。
 右発動機用予備部品は、その米国工場渡し価格を95,686ドル58と算定しているが、同部品は米国コンチネンタル・モーターズ会社の製品であり、本件契約当時野崎産業株式会社がコンチネンタル・モーターズ会社の代理店としてその販売権を有していたもので、コンチネンタル・モーターズ会社から野崎産業株式会社に提示された価格表によると工場渡し価格は72,000ドル程度であるから、野崎産業株式会社を加えて入札するか、少なくとも同会社の価格を参照するのが適当と認められるのに、同会社からは見積りも徴しないで直ちに伊藤忠商事株式会社から購入したのは当を得ない。
 いま、仮に前記価格表による価格程度をもととした価額で購入したとすれば、本件購入価額はこれに比べて約800万円高価に当っている。