(組織)文部本省 (項)国立文教施設整備費
(組織)国立学校 (項)国立学校
東京農工大学で、昭和29年5月から30年9月までの間に物品購入、工事請負等の代金および架空の修繕費等の名義で振り出した小切手を会計課職員等の名により現金化されたものが30年10月末現在判明したものだけでも515件計27,183,764円(29年度330件19,249,304円、30年度185件7,934,460円)あり、これを前年度および当該年度で支出しながら実際には支払っていなかった債務に充当したり、予算で正当に支出することができないものに使用したりなどしたものがある。
右のうち20,079,296円は正規に支出負担行為をした債務に充当したと認められるが、残余の7,104,468円についてその使途が判明したものは、正規の手続によらないで債務を負担した物品購入代金「旅費等に259,815円、工事代金の内払等に171,400円、交際費、接待費に845,261円および職員厚生費、貸付金に222,940円であるのに手元保有金は2,004円にすぎず、残余の5,603,048円についてはその使途が不明であり、一方、正規の支出負担行為をした物品購入代金等で支払未済となっているものが4,878,638円に上っている。また、物品納入等が完了しているのに支出負担行為未済で代金未払となっているものが当局の調査によっても3,708,508円あるなど経理が著しくびん乱しており、しかも、現金の受払についての記帳および証拠書類も整備されていないのでその実態についてのは握は困難な状況である。
なお、28年度において、28年11月から29年4月までの間に物品の納入等が行われなかったものなどにその代金として振り出した小切手を現金化し、これを物品の納入等を待って支払ったりあるいは28、29両年度で負担した債務の支払に充てたりなどしたものが判明しただけでも81件10,299,083円ある。