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  • 昭和29年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第8 農林省|
  • (一般会計)|
  • 不当事項|
  • 工事

直轄工事費の積算が過大となっているもの


(854)−(857) 直轄工事費の積算が過大となっているもの

(組織)農林本省 (項)土地改良事業費 ほか1科目

 仙台農地事務局ほか2箇所で施行した農業水利、開拓事業のうち、工事費の積算にあたり転石処理費、機械の償却修理費等を過大に見積ったものが左のとおり4件4,935,930円ある。

庁名 工事 請負人 着工年月
完成年月
工事費 設計過大額
年月
(854) 仙台農地事務局 白河矢吹開拓建設事業羽鳥貯水池築造 三幸建設工業株式会社 28、9
29、5
59,120,000 1,250,000
うち28年度分39,573,000
堤とう延長169メートルの盛土49,369立米を施行するにあたり、土取場5箇所の転石4,936立米を処理することとして1,777,284円を積算しているが、実際は土取場のうち2箇所には転石が全くなかったため1,646立米の処理費592,560円を見込めば足りたもので、雑費を含め1,250,000円が高価に当っている。
(855) 東京 〃 両総用水農業水利事業第33号隧道第32号開渠 株式会社熊谷組 29、4
30、3
43,250,000 946,554
開きょ延長732メートルの盛土62,398立米は請負人のブルドーザーで施行することとして8,798,118円を積算しているが、右土量のうち8,664立米は同農地事務局が請負人に無償貸与しているブルドーザーで施行しているものであるから、この分に相当するブルドーザーの償却費831,744円は減額すべきであり、諸経費を含め約94万円が高価に当っている。
( 856) 富士開拓建設事業第10号幹幹線道路 古久根建設株式会社 29、12
30、3
6,285,000 815,492
道路延長2,415メートルの掘さくは硬岩1,915立米、軟岩712立米、転石交り土砂512立米、土砂2,443立米を施行することとして3,817,867円を積算しているが、実際は硬岩964立米、軟岩712立米、転石交り土砂1,462立米、土砂2,443立米2,985,310円で足りたもので、約81万円が高価に当っている。
(857) 京都農地事務局名古屋建設事務所 矢作川農業水利事業第4回堤体掘さく 西松建設株式会社 29、4
〃12
56,290,000 1,923,884
堤とう延長310メートルの基礎掘さく61,173立米のうち27,175立米は当初パワーショベルのか働時間を立米当り0.043時間計1,181時間とし、その償却修理費を2,873,917円と積算していたところ、その後か働時間が増加したものとして立米当り0.062時間計1,688時間に変更し償却修理費を1,248,030円増額したものであるが、実際のか働時間は当初のか働時間を下回る1,093時間にすぎない状況でとくに増額の必要はなく、また、35,905立米を人力掘さくすることとしていたが、実際はうち3,431立米を無償貸与機械で掘さくしたなどのため約192万円が高価に当っている。
164,945,000 4,935,930
うち28年度分39,573,000