日本輸出入銀行の昭和29年度中の新規貸付実行額は287億1千6百余万円で、その内訳は左のとおり
種別 | 件数 | 貸付実行額 | 比率 | |
件 | 百万円 | % | ||
輸出 | ||||
船舶 | 24 | 12,623 | 44.0 | |
繊維機械 | 59 | 8,125 | 28.3 | |
車両 | 9 | 3,861 | 13.5 | |
鉄鋼製品 | 7 | 3,139 | 10.9 | |
電気機械 | 6 | 209 | 0.7 | |
通信機械 | 2 | 123 | 0.4 | |
その他 | 12 | 437 | 1.5 | |
投資 | 2 | 197 | 0.7 | |
計 | 121 | 28,716 | 100.0 |
となっており、貸付金債権の年度中回収額134億6千7百余万円を差し引いた年間純増加額は152億4千8百余万円に上り、年度末貸付残高は246億8千5百余万円であって、前年度末残高94億3千6百余万円に比べて著しく増加している。
同銀行は、従来輸出貿易の不振から資金の需要が少なく、常時多額の余裕金を有し国債等に運用していたが、本年度にはいって輸出が好況に転じ資金需要が増加したことおよび輸出契約がおおむね長期払いとなり平均貸付期間は前年度の2年7箇月から本年度は3年4箇月となり漸次長期化の傾向にあることなどからみて、貸付残高は今後さらに増加するものと予想される。
本年度においては5億2千6百余万円の利益をあげ、貸付残高の1000分の7相当額1億7千2百余万円を法定準備金として積み立て、残額3億5千3百余万円を国庫に納付した(うち1億1千3百余万円は30年度に納付している。)。