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  • 昭和30年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
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受電装置が不備なため電気料金を多額に支払っているもの


(53) 受電装置が不備なため電気料金を多額に支払っているもの

 (組織)矯正官署(項)刑務所ほか2科目

 府中ほか3刑務務所(注) で、昭和30年度中に使用した電気料金として15,809,694円を支払っているが、受電装置の不備を放置していたため、力率(供給電力に対する有効電力)についての料金計算において同年度中だけでも年額約89万円が不経済に支払われている。
 右力率についての料金計算は、電気供給規程によって力率が85%を基準として増減した場合その増減率に応じ毎月の基本料金がその割合で割引または割増されるものであるが、同規程によれば、原則として力率を85%以上に保持することとなっており、このため必要があれば進相装置を施設することとなっているものである。現に、大阪ほか27刑務所では既に改善処置を講じているのであるが、前記4刑務所においては、力率が57%から83%となっていて毎月割増料金を徴せられており、しかもこの事態を承知していながら装置の不備を放置していたものである。
 いま、力率改善用コンデンサーを施設(これに要する工事費約79万円)したとすれば、力率は85%以上100%まで向上させることができるものであるから、仮にこれを90%に改善したとしても30年度中だけでも892,823円を節減することができた計算となる。

(注) 府中、神戸、岐阜、福岡各刑務所