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  • 昭和30年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第5 文部省|
  • (一般会計)|
  • 不当事項|
  • 補助金

公立諸学校施設整備に対する国庫補助金等の経理当を得ないもの


(702)−(721) 公立諸学校施設整備に対する国庫補助金等の経理当を得ないもの

 (部)雑収入 (款)諸収入 (項)弁償及返納金

 (組織)文部本省 (項)公立文教施設整備費補助 ほか1科目

昭和30年度における公立小中学校建物整備費補助金2,926,708,850円、公立特殊教育施設整備費補助金139,606,450円、公立諸学校危険校舎改築費補助金1,919,962,635円、公立諸学校建物戦災復旧費補助金342,427,375円、公立諸学校建物其他災害復旧費補助金719,398,400円は、地方公共団体延3,850が事業主体となって施行する公立諸学校延5,785校の施設整備に対し交付されたもので、これら国庫補助金または国庫負担金(以下「国庫補助金」という。)の経理の実態に関し、本院が実地について検査したものは岩手県ほか17都府県所在の延546校641,957,355円(ほかに31年度への繰越額275,819,445円)であって、学枚数において9.4%、金額において10.6%(ほかに31年度への繰越額14.5%)にすぎないが、その結果によると、事業主体が国庫補助金の申請にあたり、その配分の基本となる生徒(児童)数または保有坪数を事実と異なる計数によったり、生徒(児童)数の推定を誤ったり、戦災によるり災坪数を事実と違えたり、戦災来復旧坪数を過大にしたり、対象外の工事費を実施工事費に含めたり、実際の事業費が決定事業費に達しなかったりなどしている事態があるのに申請のまま国庫補助金を交付しまたは交付金額のまま精算しているものが山形県ほか12都府県で延37校53,915,265円(ほかに29年度以前支出済額27,996,747円、31年度への繰越額8,861,000円)あり、その結果国庫補助金を除外すべきであると認められるものが45,812,627円ある。

 このような事態の生じた原因としては、事業主体が実態を正確には握しないで事実と異なる申請をし、また、これを直接指導監督する各都府県教育委員会の処置も適切でなく、文部省もまたこれら教育委員会に依存し過ぎて現地の調査を十分に行わないため指導監督の不十分と相まって実体のは握にも欠け、適確な審査が行われないまま事業主体の申請を承認し、所定の配分基準に反して相当額以上に国庫補助金を交付し、交付後の実際の使用についても指導監督が十分でなかったことなどが考えられる。
 この種事例については既に昭和28、29両年度の検査報告に掲記して当局の注意を喚起し、漸次改善の方向にあるとは認められるが、なお、相当に手落の認められることは遺憾である。
 いま、前記不当と認められるもののうち、おもな事例をあげると左のとおり20件25,933,600円である。

(1) 精算にあたり処置当を得ないもの

府県名 事業主体 工事 国庫補助 (負担)基本 額 国庫補助 (負担)額 国庫補助 (負担)基本額から除外すべき額 同上に対する国庫補助 (負担)金相当額 摘要

(702)

山形県

酒田市

松陵小学校戦災復旧
円
2,108,800
円
1,054,400
円
2,108,800
円
1,054,400

{

未復旧り災坪数を過大にしているもの
(703) 千葉〃 千葉〃 南行徳小学校危険校舎改築 5,090,400 1,696,800 679,200 226,400 { 補助対象工事の実費が補助基本額に達していないもの
(704) 大阪府 大阪〃 生野南小学校戦災復旧 11,241,200 5,620,600 5,175,200 2,587,600 保有坪数を過少にしているもの
(701) 岡山県 岡山〃 岡南小学校戦災復旧 781,600 390,800 729,600 364,800 同
計 19,222,000 8,762,600 8,692,800 4,233,200

(2) 決定交付または精算にあたり処置当を得ないもの

(1) 公立小中学校建物整備費補助金
県名 事業主体 工事 国庫負担基本額 国庫負担額 国庫負担基本額から除外すべき額 同上に対する国庫負担金相当額 適要

(706)

山形県

酒田市

松陵小学校戦災復旧
円
2,056,000
円
1,028,000
円
2,056,000
円
1,028,000

{

未復旧り災坪数を過大にしているもの
(707) 千葉〃 山武郡九十九里町成東町学校組合 鳴浜中学校整備 922,400 461,200 901,400 450,700 保有坪数を過少にしているもの
(708) 神奈川〃 横浜市 松本中学校整備 5,279,400 2,639,700 560,000 280,000 同
うち29年度支出済額
527,900
(709) 山梨〃 甲府〃 琢美小学校戦災復旧 2,814,200 1,407,100 1,772,000 886,000 同
(710) 静岡〃 沼津〃 静浦西小学校戦災復旧 3,437,700 1,718,800 758,000 379,000 { 不確実な児童数を見込んでいるもの
計 14,509,700 7,254,800 6,047,400 3,023,700
うち29年度支出済額
527,900
(2) 公立特殊教育施設整備費補助金
府県名 事業主体 工事 国庫負担基本額 国庫負担額 国庫負担基本額から除外すべき額 同上に対する国庫負担金相当額 摘要

(711)

大阪府

大阪市

大阪市立ろう学校
円
11,978,600
円
5,989,300
円
4,326,000
円
2,118,000

{

生徒等の数を過大に推定するなどしているもの
(712) 香川県 香川県 香川県立ろう学校 7,070,000 3,535,000 6,730,800 3,365,400 { 生徒等の数を過大に推定するなどしているもの
うち29年度支出済額
1,345,235
計 19,048,600 9,524,300 10,966,800 5,483,400
うち29年度支出済額
1,345,235
(3) 公立諸学校建物戦災復旧費補助金
府県名 事業主体 工事 国庫負担基本額 国庫負担額 国庫負担基本額から除外すべき額 同上に対する国庫負担金相当額 摘要
円 円 円 円
(713) 千葉県 千葉県 銚子高等学校 3,244,100 1,622,000 1,238,600 619,300 { 一部の生徒数および一部の保有坪数によって国庫負担金を算定しているもの
うち31年度へ繰越額
622,000
(714)  同  同 千葉工業高等学校 6,544,800 3,272,400 3,797,600 1,898,800 保有坪数を過少にしているもの
うち31年度へ繰越額
2,772,400
(715) 東京都 東京都 小石川工業高等学校 4,422,700 2,211,300 4,422,700 2,211,300 { 戦災によるり災坪数を過大にしているもの
うち31年度へ繰越額
1,548,300
(716)  同  同 板橋高等学校 5,712,000 2,856,000 5,712,000 2,856,000 同
うち29年度支出済額
1,884,000
(717)  同  同 杉並高等学校 4,800,000 2,400,000 4,800,000 2,400,000 同
計 24,723,600 12,361,700 19,970,900  9,985,400
うち
29年度支出済額
1,884,000
31年度へ繰越額
4,942,700
(4) 公立諸学校建物其他災害復旧費補助金
県名 事業主体 工事 国庫負担基本額 国庫負担額 国庫負担基本額から除外すべき額 同上に対する国庫負担金相当額 適要
円 円 円 円
(718) 高知県 香美郡山北
村ほか5ケ
村学校組合
大忍中学校28年度災害復旧 5,088,500 3,392,300 5,088,500 3,392,300 { 危険校舎を災害に便乗して災害による被害があったものとしているもの
うち
28年度支出済額
2,443,000
29年度不用額
949,300
(719) 鹿児島〃 肝属郡吾平町 鹿屋農業高等学校吾平分校30年度災害復旧 2,361,900 1,574,500 358,300 238,900 { 補助対象外の工事費を実施工事費に含めているもの
(720)  同  同 吾平中学校30年度災害復旧 956,800 643,800 370,600 247,100 同
(721)  同  同 吾平小学校30年度災害復旧 947,000 631,300 418,300 278,900 同
計 9,354,200 6,241,900 6,235,700 4,157,200
うち
28年度支出済額
2,443,000
29年度不用額
949,300

  なお、右のほか30年度で決定を受け全額を31年度へ繰り越した戦災公立学校の復旧費補助金で、り災坪数の確認を誤り補助の要がないと認められるのに交付の決定をしたものが3件6,102,200円ある。