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  • 昭和30年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第7 農林省|
  • (森林火災保険特別会計)|
  • 不当事項|
  • 保険

森林火災保険金等の支払にあたり処置当を得ないもの


(1903)−(1907)森林火災保険金等の支払にあたり処置当を得ないもの

(項)森林火災保険金 ほか1科目

 林野庁で、昭和30年度中、森林火災保険の目的である森林493箇所に対し森林火災保険金17,019,795円および返還保険料204,587円を支出しているが、そのうち本院が北海道ほか16県内の122箇所についてその実地を検査したところ、保険の目的がり災していないのにり災しているものとして保険金を支払ったり、り災後保険契約を締結したものに対し保険金を支払ったり、またはり災面積を過大に申請したものをそのまま認め保険金を支払っているため保険金が過大交付となっているものなど返還を要するものが23事項1,785,144円あり、そのうち1事項10万円以上のものをあげると左のとおり5件957,864円である。
 右のほか、本院の注意により、30年度に支払った保険金について林野庁で現地の再調査を実施した結果是正することとしたものが88事項1,467,978円ある。

保険目的の所在 保険契約者 被保険者 保険金額 契約年月日
支払年月日
林野庁で支払った保険金、返還保険料 正当な保険金、返還保険料 返還を要する額 摘要
年月日
(1903) 青森県西津軽郡森田村床舞 森田村長 伊藤某 170,470 30,6,22
〃9,17
122,482 3,179 119,303 まつ造林地7町のうち4町9反が30年6月24日り災したとしているが、実際は保険契約締結前の30年5月23日り災したものである。
(1904) 長野県諏訪郡茅野町原山 旧玉川村長 両角某ほか1名 400,000 〃1,29
〃9,17
411,760 286,101 125,659 からまつ造林地23町1反がり災したとしているが、実際は13町6反がり災したにすぎない。
(1905) 長野県南佐久郡畑八村八郡八ケ岳下 畑八村長 同上 600,000 28,12,19
30,8,19
397,206 0 397,206 からまつ造林地30町のうち18町8反がり災したとしているが、り災の事実がない。
(1906) 徳島県三好郡東祖谷山村大西 東祖谷森林組合長 大西部落代表梶本某 280,000 26,8,11
30,9,17
255,449 52,907 202,542 すぎ造林地14町のうち12町6反がり災したとしているが、実際は4町6反がり災したにすぎず、また、り災地の立木度は1町当り540本程度であるのにこれを1,600本と過大に評定している。
(1907) 愛媛県新居浜市郷町又野 新居浜市長 山本某ほか14名 193,730 25,8,1
30,9,17
193,750 80,596 113,154 まつ、はげしばり造林地11町2反がり災したとしているが、実際は4町2反がり災したにすぎない。
1,644,220 1,380,647 422,783 957,864