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  • 昭和30年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第7 農林省|
  • (国有林野事業特別会計)|
  • 不当事項|
  • 予算経理

経理のびん乱しているもの


(1912)経理のびん乱しているもの

 (款)国有林野事業収入(項)業務収入 ほか1科目
 秋田営林局鶴岡営林署で、昭和28年3月から31年3月までの間に、素材の生産および処分にあたり、正規の経理をすることなく予納金を徴収したり、架空の名義により人夫賃、物品購入代等を支払に立てたり、または素材の売渡代金を国庫に納付しないで資金をねん出し、これを別途に経理して予算外の経費に使用するなど経理のびん乱しているものが35,536,144円に上っている。
 右は、

(ア) 素材の買受希望者から正規の売渡手続をとらないで素材代金、運搬諸経費等として26,682,426円を予納させ、これを別途に経理してうち15,179,005円を素材売渡代金として国庫に納付し、11,422,972円を輸送費、自動車修理代等に使用し、

(イ) 東北パルプ株式会社ほか1名に売り渡した素材1,196石の代金1,900,000円を国庫に納付せず、また、架空の名義により人夫賃524,668円を支払に立て、これらに鶴岡木材株式会社からの借入金3,000,000円を合わせ計5,424,668円の資金を保有し、これを別途に経理してうち1,703,580円を流失材を補てんするための素材生産費等に、3,291,150円を自動車修理代等に使用し、

(ウ) 右借入金および収入金未払込分の整理のため、秋田営林局の指導により、架空の名義により人夫賃、物件費計2,215,612円を支払に立て、また、素材の直送代金134,873円を買受人から受領し、これらに同営林署長が提供した250,000円および前記(ア)、(イ)の別途に経理したものの残額510,387円を合わせ計3,110,872円の資金を保有し、うち3,017,000円を鶴岡木材株式会社に債務の弁済として引き渡した素材1,974石および東北パルプ株式会社ほか1名に売り渡した素材1,196石計3,170石(評価額4,874,586円)のうち2,440石分の代金として国庫に、85,505円を木材引取税として羽黒町にそれぞれ納付し、残額8,367円を現金で保有し、

(エ) 大山製樽有限会社ほか2名からひめこまつ素材511石の売渡代金867,389円を受領しながら、これをぶな素材227石を売り渡したこととしてうち129,390円を国庫に納付し、差額737,999円を別途に経理して506,780円を接待費に、186,772円を宿舎修繕費等に使用し、残額44,447円はその使途が不明となっている
などその経理がびん乱している。
 このような結果をきたしたのは、同営林署の関係職員が法令、予算を軽視したことによるものであるが、業務運営に関する秋田営林局の指導も適正を欠いていたと認められ、同営林局が経理びん乱の事実を知った後においてもこれをこ塗するため不当経理を指導したのはその処置著しく当を得ない。