(項)業務費
郵政省で、昭和30年度中、大分、宮崎両県内から大阪府内および兵庫、奈良、和歌山各県内にあてた小包郵便物を運送するにあたり、鉄道郵便線路に運送余積があるのに、大阪・別府間水路郵便線路経由で運送したため約260万円が不経済となっている。
右区間の郵便物は1日平均92袋程度で、その運送分として大阪郵政局は、関西汽船株式会社に対し約320万円を支払っているが、同区間には鉄道郵便線路で東京門司線6便、大阪門司線2便計8便および門司鹿児島東回線2便、門司佐伯線1便、門司大分線1便計4便があり、これらのうち上便の郵便車について積載実績をみると、郵政省が29年に荷動きの多い年末首36日間にわたり主要駅積載荷量を調査した結果による区間中最多積載駅1日当り平均積載荷量は、門司・大阪間3,557袋、大分・門司間583袋であるのに対し、その1日当り積載力は郵便室の容積から算出すれば門司・大阪間4,756袋、大分・門司間1,265袋程度で、それぞれ1,199袋または682袋程度の余積があり、また、前記区間中最多積載駅1日当り下便の平均積載荷量4,700袋または1,044袋と比べてみても1,143袋または461袋の余積をもっており、前記92袋程度の郵便物は十分収容することができたもので、とくに水路郵便線路経由で運送する要は認められないものである。
いま、仮に郵便車によって運送したとすれば、門司、大阪両駅の郵便物積替要員各1名を増員するに要する経費約60万円を見込んだとしても約260万円を節減することができたものである。