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  • 昭和30年度|
  • 第3章 政府関係機関その他団体の会計|
  • 第2節 各団体別の不当事項|
  • 第2 日本国有鉄道|
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  • 物件

車両使用料が低れんと認められるもの


(2172) 車両使用料が低れんと認められるもの

 (損益勘定)(項)雑収入

 日本国有鉄道各鉄道管理局で、昭和30年度中、東武鉄道株式会社等から貨車の使用料として総額107,708,072円を徴収しているが、一般貨車については26年度に、タンク車については28年度に改訂した使用料をそのまま適用して徴収しているため約2800万円が低額となっていると認められる。
 右は、部内規定である「車両貸渡及使用規則」または「連絡運輸取扱細則」により徴収しているもので、この使用料については、従来運賃値上げのつどその値上率に準じた率で改訂してきたところ、26年度または28年度以降この改訂を行うことなくすえ置いているものであるが、29年度以降、財産の使用料については再調達見込価格を基礎として所定の方式により算定した使用料を徴収する扱が定められ、建物等についてはこれにより使用料を改訂している状況であるから、本件車両についても当然再調達見込価格を基礎とした料金に改訂すべきであったと認められる。
 いま、仮に30年4月資産再評価時の再調達見込価格を基礎として、30年度における客車の使用料決定方式に準じて使用料を計算すれば136,641,063円となり、徴収額107,708,072円に比べ、支払増加となる分を考慮しても約2800万円増収となる計算である。