(組織)防衛庁(項)防衛庁
防衛庁調達実施本部で、航空幕僚監部の要求により、昭和31年3月、随意契約により三菱商事株式会社から「F−86」機体部品等を総額201,500,000円で購入しているが、そのうち特殊工具およびタイヤ価額8,227,146円はいずれも国内調達が可能であるのに輸入品を調達したため国内調達価額に比べ約610万円が高価となっている。
右は、「F−86」戦闘機に使用するもので、同機の製作会社の機体整備修理用部品表により選定したものであるが、
(ア) 機体特殊工具エンジンスリングほか21品目価額6,094,496円は、うち16品目については国内工場で同種品の製作が可能と認められ、現に、31年2月および12月国内調達をしており、本件購入価額2,997,780円に対し同種品の国内調達価額はわずか32万円程度にすぎず約267万円の開差を生じており、また、残り6品目については現地部隊で製作することができるもので、現に、32年1月臨時築城派遣隊で現地製作した実績をみると、本件購入価額3,096,716円に対しわずか374時間程度の部隊作業時間と17,000円程度の材料を使用したにすぎない状況である。
(イ) タイヤ主輪用50本単価26,658円、前輪用50本単価15,995円価額2,132,650円については同一規格品が国産されており、現に、31年2月から7月までの間に主輪用914本を単価21,560円から18,970円、前輪用357本を単価11,980円から10,540円で購入している状況であり、本件購入価額は主輪用1本当り5,098円、前輪用1本当り4,015円計約45万円が高価となっている。