(組織)農林本省 (項)土地改良事業費 ほか3科目
北海道開発局札幌開発建設部ほか3箇所で施行した農業水利、開拓、干拓各事業のうち、機械の償却修理費、用材の材積、しゅんせつに要する経費等を過大に見積ったものや減額を要するものが左のとおり5件6,444,000円ある。
庁名 | 工事 | 請負人 | 着工年月 完成年月 |
工事費 | 設計過大または減額を要する額 | |
(306) |
北海道開発局 札幌開発建設部 |
新十津川地区かんがい第3期 |
鹿島建設株式会社 |
年月 31.5 〃11 |
円 31,421,027 |
円 1,334,000 |
えん提盛土28,264立米等の施行にあたり、請負人のブルドーザーを2,150時間使用することとしてその償却修理費2,770,300円を積算しているが、実際にこれを使用したのは1,420時間にすぎず、残りの730時間相当の工事は同開発建設部が本件工事のため請負人に無償貸与しているブルドーザー4台で施行しているものであるから、この分に相当するブルドーザーの償却修理費1,267,500円は減額すべきであり、諸経費を含め1,334,000円が高価となっている。 | ||||||
(307) | 同 釧路開発建設部 |
根釧地区農地開発建設 | 伊藤組土建株式会社ほか3会社 | 31.6 〃12 |
69,888,912 |
2,203,000 |
道路延長25,819メートルの施行にあたり、うち、敷砂利15,108立米および敷砂6,895立米は、すべて工事現場と4キロメートルから10キロメートル離れた地点にいったん集積し、これをさらに現場に運搬することとして立米当り砂利1,846円から2,095円、砂996円から1,264円総額37,870,909円を積算しているが、本件工事の工程からみてその半量程度は現場に直接運搬することが可能であり、現に、請負人も6割程度を直接運搬している状況であるから、全量を2段輸送するよう積算する要はなかったもので、いま、仮にその半量程度を現場に直接運搬することとして計算すれば立米当り砂利1,633円から2,095円、砂868円から1,264円総額35,957,988円となり、諸経費を含め2,203,000円が高価となっている。 | ||||||
(308) | 金沢農地事務局 | 新川農業水利事業旧広通江幹線ほか1 | 高幸株式会社ほか2会社 | 31.6 32.5 |
26,416,000 |
693,000 |
うち32年度分 |
||||||
水路延長1,843メートルの詰ぐい等に使用する杉および松の素材は、末口の直径に太りの係数を加え、その2乗の8割に長さを乗じて総石数を1,125石とし、これに一般取引価格の石当り単価2,200円から2,500円を乗じて総額2,738,173円を積算しているが、一般にこの種木材の取引建値は末口直径の2乗に長さを乗じて石数を算出したもので決められているものであるから、一般取引価格による場合は右によりその材積を計算すべきものと認められ、これにより計算すれば総石数は892石となり、これに前記石当り単価を乗ずると総額2,166,808円で足り、諸経費を含め693,000円が高価となっている。 | ||||||
(309) | 同 | 加賀三湖干拓建設事業新堀川開さく | 株木建設株式会社 | 31.5 32.3 |
37,414,000 |
1,159,000 |
水路延長575メートルの掘さく257,190立米を施行するにあたり、200馬力のポンプ式しゅんせつ船2隻を使用し、1隻当りの乗務員を9人としてその解体組立費、排砂管費、雑船費および運転費を立米当り46円95総額12,075,070円と積算しているが、本件工事は前記土量からみて1隻で施行することが可能であり、また、乗務員もこの種しゅんせつ船では通常7人程度を見込めば足りたもので、現に、請負人もポンプ船1隻を使用し乗務員7人により施行している状況である。いま、仮にこれにより計算すれば前記経費は立米当り42円45総額10,917,715円となり、1,159,000円が高価となっている。 | ||||||
(310) | 京都農地事務局 | 東条川農業水利事業船木池堤体 | 第1土木工業株式会社 | 31.4 32.3 |
41,090,000 |
1,055,000 |
堤体盛土82,464立米の施行にあたり、盛土の運搬には請負人のダンプトラックを1,030時間使用することとしてその償却修理費1,326,640円を積算しているが、実際にこれを使用したのは630時間にすぎず、残りの400時間相当の工事は同農地事務局が本件工事のため請負人に無償貸与したダンプトラック3台で施行しており、また、工事の連絡および機械部品等の運搬には契約上当然請負人のものを使用することとなっているのに、右貸与ダンプトラックを342時間使用しているため前記630時間からこれを差引計算すると結局請負人のものは287時間使用したにすぎないこととなり、743時間分に相当する償却修理費956,984円は減額すべきであり、諸経費を含め1,055,000円が高価となっている。 | ||||||
計 |
206,229,939 |
6,444,000 |
||||
うち32年度分 1,970,000 |